高知県でアニメ産業の振興と地域活性化を目指す高知信用金庫が、高知市内中心部でアニメクリエイターの拠点となる複合施設建設に乗り出す。2024年8月14日、高知信用金庫は創業100周年記念事業の一環となるアニメクリエイターラボ複合施設「GEAR」の建設の概要を公表した。
「GEAR」は地上8階建て、アニメ関連企業のオフィスやインキュベーション、コワーキングスペース、さらにアニメクリエイター育成施設や共用スタジオの設置を予定する。アニメクリエイターやアニメ関連企業の集積を目指す。
さらに1階にはイベントやギャラリーが出来るスペースも設け、産業だけでなくアニメなどのポップカルチャー文化の発信を目指す。今回発表されたイメージ図の斬新な外観デザインからも文化拠点としてのランドマークを意図していることがわかる。
建設予定地の高知市本町1丁目は、高知駅から徒歩圏で市内の動脈である電車通り沿いとなる。商店街や文化施設、行政施設からも近い。
敷地面積は約1310㎡、延床面積は4324㎡にも及ぶ。本年(2024年)に着工予定、2027年竣工を目指す。
高知信用金庫はかねてより、創業100周年プロジェクトとして産官学で連携する「高知アニメクリエイター聖地プロジェクト」を進めている。若者世代に吸引力のあるアニメを軸に「企業誘致」、「雇用創出」、「観光創出」を実現するものだ。
これまでに「高知アニメクリエイターアワード」の実施、「高知アニクリ祭 2024」の開催などをしてきた。また地域にはアニメ制作会社のスタジオエイトカラーズも進出している。
「GEAR」は特に産業拠点として、産業活性化や雇用創出に大きな役割を果たしそうだ。また近年ますます関心を呼ぶ、アニメを通じた地方活性化のモデルケースともなりそうだ。