エイベックス第2Q決算 アニメ事業は減収減益も、次世代に向けてスタジオ設立

ファイナンス決算

 2018年11月に発表されたエンタテイメント大手エイベックスの2018年第2四半期決算は、前年同期比で増収増益と好調だった。連結売上高は830億1200万円(21.4%増)、営業利益は37億1200万円と前年同期比約3倍、最終損益は15億8400万円の黒字に浮上した。安室奈美恵のベストアルバムをはじめ音楽パッケージのヒットが業績を牽引した。
 一方、アニメ事業は厳しかった。第2四半期までで売上高は61億7700万円と14.2%の減少。営業損益は2億3300万円の損失と赤字に転落した。
 減少幅が大きかったのはパッケージ事業である。上期の売上は17億9000万円と33.2%減。ノンパッケージ事業は43億8700万円で、2.9%の小幅減にとどまる。この結果、事業全体に占めるパッケージの割合は27%とおよそ1/4まで下がった。期中のDVDとブルーレイの販売枚数は24万7000枚だ。

 第2四半期までの業績は厳しかったが、エイベックスは引き続きアニメ重視を掲げる。鍵となるのはDVDやブルーレイに依存しないアニメビジネスの構築である。
 決算発表に合わせてエイベックスは、「次世代型IPの創出に向けて」とタイトルした戦略を発表した。これまでは「アーティスト/タレント」と「アニメ製作出資」を主軸にしていたが、さらにオリジナルコンテンツとデジタルコンテンツの制作に進出する。

 第2四半期には、これに向けた大きな取り組みがあった。2018年7月に、まずCGアニメスタジオのグラフィニカとの共同出資会社FLAGSHIP LINEを設立した。グループ内のアニメスタジオの位置づけである。
FLAGSHIP LINEは、オリジナル作品の制作とその世界発信を目指す。2020年以降の公開に向けて、3つの企画が進行中だとする。実際に作品が世に登場するのはまだ先になるが、コンテンツを自らの手で生みだし制作もすると、従来のパッケージメーカーの枠を大きく超える。
 もうひとつは9月のAniCastLab.の設立である。こちらはVRコンテンツの制作のエクシヴィとの共同事業となる。Vtuber、VRを活用したアニメの新しい表現を追求する。すでにバーチャルアーティストの取り組みを始めている。
 オリジナルコンテンツの進出は成功すれば収益機会を広げるが、現在は作品が大量に供給されている。そこで新時代のテクノロジーを積極的に活用することで差別化をはかり、同時にコスト削減も図る。

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