原恵一監督が紫綬褒章受章 アニメーションでは高畑勲監督に続く

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 アニメーション監督の原恵一氏が、2018年11月3日に紫綬褒章の授与を受けた。紫綬褒章は学術研究や芸術文化の分野で大きな業績を残した人物に贈られる。2018年秋の褒章では、18名が選ばれている。
 原恵一監督のほか、俳優の真田広之氏、作家の林真理子氏、棋士の羽生善治氏といった人物も挙がっている。

 紫綬褒章は、過去には多くの映画監督、撮影監督、またマンガ家の受章も数多い。しかしアニメーション監督では1999年の高畑勲監督、2013年にマンガ家でもある大友克洋監督と数が少ない。原監督は2人に続くものとなる。近年のアニメーション文化への関心の高まりを背景に、この分野を代表する存在として原恵一監督の名前が挙がったといえそうだ。
 これまでの受章者として、1977年には木下惠介監督の名前もある。原監督が敬愛し、映画の題材にもした監督だけに、今回の受章は格別なものになったのではないだろうか。

 原恵一監督は1959年生まれ。アニメ制作会社シンエイ動画のもとで監督のキャリアを重ねた。なかでも長編映画『クレヨンしんちゃん  嵐を呼ぶ モーレツ! オトナ帝国の逆襲』(2001)、『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』(2002)で一躍名をあげた。
『嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』と『河童のクゥと夏休み』(2007)がそれぞれ文化庁メディア芸術祭アニメーション部門大賞を、また毎日映画コンクールアニメーション映画賞は4度も受賞するなど作品評は際立って高い。
 その実力は海外でも評価されており、いまや日本を代表するアニメーション映画監督のひとりだ。『カラフル』(2010)でアヌシー国際アニメーション映画祭の特別賞と観客賞、『百日紅 〜Miss HOKUSAI〜』(2015)では同審査員賞を獲っている。2017年には東京国際映画祭で特集上映が企画されるなど、日本のアニメーション界を代表する存在として注目を浴びている。

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