今年で30回目を迎えた東京国際映画祭が開幕した。初日となった10月25日には、東京六本木ヒルズで国際映画祭にはお馴染みのレッドカーペットが行われた。大型台風が接近するなかの生憎の天候ではあったが、国内外の監督や俳優、スタッフの登場する華やいだ雰囲気が雨模様を吹き飛ばすほどの勢いであった。
東京国際映画祭ならではとなったのが人気アニメのキャラクターたちだ。『クレヨンしんちゃん』からしんちゃんこと野原 しんのすけ、そして『ポケットモンスター』からは、ピカチュウとハローウィンにちなんだミミッキュが登場した。
しんちゃんは、特集企画「映画監督 原恵一の世界」に合せたもの。原監督の代表作からとして。ピカチュウは、「ポケモン映画20周年記念特別ステージ」の実施をアピールした。
映画祭の目玉のひとつになっているその原恵一監督特集からは、原監督自身、そして『はじまりのみち』、『百日紅 〜Miss HOKUSAI〜』のふたつの作品で音楽を担当した富貴晴美、アニメ・特撮研究家の氷川竜介が姿をみせた。
原監督は特集企画のみどころを、「ジャンルは様々なので、それぞれを楽しんで欲しい」と幅広いファンに気持ちを伝えた。映画祭期間中には、これまで監督した中長編映画が全て上映され、原監督が富貴晴美、氷川竜介、中島かずき、樋口真嗣、上川隆也、町山智浩、加瀬亮らとトークも繰り広げる。
このほか2度にわたりテレビアニメ化され、今回は実写映画となった『鋼の錬金術師』も話題作である。映画祭にて特別招待作品として、ワールドプレミアが用意されている。本作からは曽利文彦監督、山田涼介、本田翼が登場し、ファンから大きな歓声を受けた。
東京映画祭にたびたび上映されてきた「牙狼<GARO>」シリーズは、今年も最新作『神ノ牙-KAMINOKIBA-』が上映される。こちらは役者・スタッフと一緒に牙狼の着ぐるみが登場した。
2017年は日本アニメ、さらに海外作品も含めてアニメーションが例年になく多い。Japan Now部門では『夜は短し歩けよ乙女』が上映、湯浅政明監督が登壇する。新海誠オールナイトも話題の企画だ。
海外からはストップモーションで世界のトップを走るライカが日本を舞台に制作した『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』、日仏共同制作の『MUTAFUKAZ』、中国からは注目の監督リウ・ジエンの最新作『Have a Nice Day』がある。さらに野外上映で『ウォーリー カールじいさんの空飛ぶ家』、『ベイマックス』、『ウォーリー』と幅広い観客にアピールする。
第30回東京国際映画祭
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