Japan Content Showcase 2018 総来場者数17675名 海外バイヤーが活発

JCS2018

 2018年10月22日(月)から25日(木)までの4日間、池袋サンシャインシティと渋谷エクセルホテル東急などでJapan Content Showcase(JCS) 2018が開催された。アジアを代表する国際コンテンツマーケットとして、今年も賑わった。
 主催者の発表によれば、期間中の総来場者数は1万7675名となった。2018年の1万9549名、17年の1万8330名は下回ったが、依然高い水準を維持した。

 会期中は国内外のコンテンツビジネスの関係者がミーティングする姿が多く見られたが、これはコンテンツを購入するバイヤーの積極的な活動によるものだ。来場者数に占めるバイヤーの割合は84%、昨年の63%を大きく超えた。
 さらにバイヤー全体に占める海外参加者の比率が72%と、前年より増加した。会場ではとりわけ中国や韓国といった東アジア近隣諸国からの参加者が目立った。JCSが東アジアのコンテンツ取引の拠点となっていることが感じられた。

 企業出展以外では、企画ピッチやプレゼンテーションが多かったのが特徴だ。アニメーションでは23日に「海外アニメ製作プロデューサーによるピッチセッション&マッチング」が実施され、アニメやキャラクターを中心に多くのビジネス関係者が海外からプレゼンテーションに接した。また25日には実写映画を中心に「MPA/DHU/TIFFCOMフィルムワークショップ」も開催された。ティーチインイベント「MEET with CREATORS」も設け、企画やクリエイター重視が打ち出された。
 しかし池袋会場は例年に比べてセミナーやトーク、講演の数が少なく、参加者からは「業界情報を得る場所だっただけに残念」との声も聞かれた。セミナー/講演の参加人数の減少が総来場者数が、昨年、一昨年を下回った理由かもしれない。
 そのなかでは「コンテンツ配信の現状と新たな資金調達手法」、「国際共同製作セミナー<日本ーヨーロッパ-アジア>」が人気を集めた。

 2017年との比較では、池袋会場のフロアプランと動線が大幅に改善されたのは大きなポイントだ。昨年は展示場だけで3つのエリアに分かれ、かつ会場の配置も分かりづらかったが、今年は上下2フロアとし、エスカレータ一本でつながった。上階は放送局を中心に配置、下階はアニメーションや東アジア企業が集まり、エリアごとの特色もわかりやすくなっていた。

 しかし来年のJapan Content Showcase(JCS) 2019も、今年とはやや違うかたちになりそうだ。JCS閉幕と共に、TIFFCOM 2019の2019年10月22日から10月24日に決定しているが、会場は2019年7月にオープンするシネマコンプレックス「グランドシネマサンシャイン」、新複合商業施設「Hareza(ハレザ)池袋」との連携を明らかにしている。
 イベントのスケールアップを目指すとしているから、2018年とはまた違うかたちで魅力のあるマーケットを目指すことになる。アニメーションが中心となるTIAF、音楽マーケットのTIMMの開催情報はまだ明らかにされていない。例年どおりであればJCSとしてJapan Content Showcaseと連動することになるだろう。

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