「エスパー魔美」から「百日紅」まで、原恵一特集上映作品も発表 第30回東京国際映画祭記者会見

第30回東京国際映画祭記者会見

 2017年9月26日、東京・六本木アカデミーヒルズ タワーホールにて、第30回東京国際映画祭の記者会見が開催された。東京国際映画祭は、アジアでも有数の歴史と規模を持つ国内最大の国際映画祭で、2017年は10月25日から11月3日まで六本木を中心に実施される。
 26日の記者会見では、各部門のラインナップ、審査員などが発表された。世界88ヵ国・地域から応募された1538本の中から選ばれたコンペティション作品は15本、日本からは瀬々敬久監督の『最低。』、大九明子監督の『勝手にふるえてろ』も含まれている。

 近年、映画祭は日本のアニメにフォーカスした大型特集を毎年企画し、注目を集めている。2017年は、これが「映画監督 原恵一の世界」となった。藤子・F・不二雄原作作品や『クレヨンしんちゃん』といったキッズ作品から始まり、『カラフル』や『百日紅~Miss HOKUSAI~』では大人のドラマを見せる。さらに実写映画『はじまりのみち』と自在に変化する原恵一の世界を提示する。
 上映作品は全7本、いずれも劇場映画だが、監督のスクリーンデビュー作『エスパー魔美 星空のダンシングドール』は貴重な上映機会。同時上映のテレビアニメ『エスパー魔美』第54話「たんぽぽのコーヒー」、第96話「俺たちTONBI」と共に楽しめる。国内外で多くの映画賞の受賞を重ねた『映画クレヨンしんちゃん』の2本、『河童のクゥと夏休み』、『カラフル』、『百日紅~Miss HOKUSAI~』も映画祭の中でこそもう一度観るのに相応しい作品だ。

 記者会見で登壇した原恵一監督は、現在新作の制作に入っていることを明し、そのうえで「過去作品がこういう大きな映画祭で見てもらえるのは、そのためにもなるし、非常嬉く思っています。人に見られて恥ずかしものは一本作ってきていないつもりで、どの作品も自分キャリアの中でと大事にしています。」と今回の特集への期待も語った。
 気になる新作は当日着てきたTシャツにヒントがあるとのこと。黒いシルエットで描かれた動物のキャラクターは、新しい作品がまた大きく変化しつつあるような予感もありそうだ。

 2017年は、この特集以外にも、近年になく多くのアニメーション映画が上映される。先頃、オタワ国際アニメーション映画祭長編アニメーション グランプル受賞の『夜は短し歩けよ乙女』(湯浅政明監督)が「Japan Now部門」に。「新海誠オールナイト」には『君の名は。』、『言の葉の庭』、『星を追う子ども』、『秒速5センチメートル』、『雲のむこう、約束の場所』と豪華だ。
 さらに海外の話題作もある。ストップモーションの名門スタジオ・ライカが届けるジャパニーズファンタジー『KUBO/クボ 二本の弦の秘密』、日仏共同制作の『MUTAFUKAZ』、中国の社会の暗部を描く『Have a Nice Day』も逃せない一本だ。野外上映にはピクサー・アニメーションスタジオの『ウォーリー』、『カールじいさんの空飛ぶ家』が登場する。
 チケット発売は10月14日、15日から。詳細は映画祭の公式サイトで確認できる。

第30回東京国際映画祭
http://2017.tiff-jp.net/ja/

「映画監督 原恵一の世界」上映作品

■ 『エスパー魔美 星空のダンシングドール』(1988年)
■ 『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』(2001年)
■ 『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ アッパレ!戦国大合戦』(2002年)
■ 『河童のクゥと夏休み』(2007年)
■ 『カラフル』(2010年)
■ 『はじまりのみち』(2013年)
■ 『百日紅~Miss HOKUSAI~』(2015年)

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