玩具・ゲーム・映像のエンテイメント総合企業バンダイナムコホールディングス(バンダイナムコHD)が、株式分割をする。2023年2月7日付けで開催された取締役会で決定した。2023年3月31日を基準日として1株を3株に分割する。
2月7日の同株の終値は8621円で、単純計算でおよそ2873円。バンダイナムコHDの最低株式売買単位は100株であるため、これまで100万円近く必要だった最低取引金額が30万円以下に引き下がる。
バンダイナムコHDは株式分割の理由について、投資単位あたりの金額を引き下げることで株式の流動性の向上、投資家層の拡大を図るためとしている。同社はこれまでも配当金のほか、人気アニメのアートコレクションや自社商品・サービスと引き換える出来るポイントサービスなどがあり、個人株主の拡大に熱心であった。
しかし2005年9月にバンダイとナムコの経営統合後の上場時には、1800円台であった株価は、その後の事業と業績の拡大に合わせて上昇を続けている。昨年8月から9月にかけては一時期1万円を超えるほどにもなった。最低投資金額が大きくなることで、個人株主の減少や市場で流動性がなくなることを懸念した。
現在の株主保有株は信託やファンドなどを含む法人が過半数を超え、外国法人も3割程度を占める。個人株主は全体の1割程度だ。