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2017年国内映像ソフト市場5213億円 有料動画20%成長でレンタル、パッケージ減をカバー
- 2018/5/20
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2017年の映像ソフトの国内有料市場は、前年並みの5213億円だった。5月17日、一般社団法人日本映像ソフト協会が発表した「映像ソフト市場規模及びユーザー動向調査2017」で明らかにした。
この調査は映像ソフト協会が、毎年行っているもので、ビデオリサーチの調査と文化科学研究所の企画分析に基づいている。映像パッケージ販売に映像パッケージレンタル、さらに2013年からは有料動画配信を加えて有料動画配信を加えている。近年、映像パッケージの販売とレンタルが縮小する一方で、有料動画配信が伸びている。有料動画配信市場を加えることで、消費者が実際に消費する映像ソフトの市場を算出している。
この結果2017年の映像ソフト市場は5213億円、前年比で0.9%増とほぼ横ばいであった。セル(パッケージ販売)市場が2044億円(5.8%減)、(パッケージ)レンタル市場が1659億円(9.4%減)、そして有料動画市場が1510億円(20.2%増)となった。
セル市場、レンタル市場が引き続き縮小する一方で、有料動画市場の高い伸びがこれをカバーするかたちだ。3市場を合算した全体規模は、2013年の5212億円から約5年間、ほとんど変化していないことになる。ユーザーが支出する先がパッケージから配信に移行しており、映像ソフトに対するニーズも続いているとみてよさそうだ。
配信市場は調査が始まった2013年に597億円。15年からは56.5%増、16年が30.7%増、17年が20.2%増と二桁の伸びを続けている。わずか4年間で市場は2,5倍に拡大している。
一方でセル市場は2007年の3038億円から10年間で1/3を失った。しかしより急速に市場が縮小しているのはレンタル市場で2007年の3604億円と比較する半分以下である。レンタルと配信の間でよりトレードオフの関係が強いと考えられる。
それでも有料動画の利用率は2017年で全体の13.9%に過ぎない。2016年の12.7%と比較しても1.2ポイントと上昇幅も小さい。映像ソフトの活性化には、成長する有料動画市場でどれだけ多くのユーザーを獲得できるかがポイントとなりそうだ。
一般社団法人日本映像ソフト協会 http://jva-net.or.jp/