ソニー・ミュージックが「スヌーピー」の約4割を買収 約200億円を投資

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 国内大手の音楽映像会社ソニー・ミュージックエンタテインメントが、世界的な有名キャラクターに大きな投資をする。カナダのキッズ向けブランド会社DHX メディア(DHX Media)が、ソニー・ミュージックにピーナッツ・ホールディングス(Peanuts Holdings LLC)の持分の約39.2%を売却することが明らかになった。2018年5月14日、DHX メディアとソニー・ミュージックが発表した。
 ピーナッツ・ホールディングスは、スヌーピーやチャーリー・ブラウンといったキャラクターでお馴染みの『ピーナッツ』の作品権利を管理する会社だ。DHX メディアはこのうち80%を保有していたが、そのうち49%(全体の39.2%)をソニー・ミュージックに譲渡する。譲渡価格は1億8500万ドル(約200億円)、企業並みの価格になる。残りの20%は『ピーナッツ』の作者・チャールズ M.シュルツの遺族が保有する。

 ソニー・ミュージックはグループが持つキャラクタービジネスのノウハウを活用し、世界でも有数のコンテンツである『ピーナッツ』の価値を拡大し、ブランド力を向上させるとしている。
 『ピーナッツ』は1950年にチャールズ M.シュルツが米国の新聞連載をスタートしたコミック。シュルツは1999年に亡くなったが、その後も連載は続きその人気や知名度を拡大し続けている。
 ソニー・ミュージックは、2010年にグループ会社のソニー・クリエイティブ・プロダクツが作品の日本総代理店を獲得しビジネスを拡大してきた。およそ7年で国内売上げを3倍まで伸ばした。今回の投資でソニー・クリエイティブ・プロダクツは引き続き日本での権利を保持する。

 DHX メディアはカナダを代表する子供向けのコンテンツやブランドの巨大企業で、『ピーナッツ』ほか『テレタビーズ』、『ストロベリーショートケーキ』、『ガジェット警部』などの有力作品を保有している。子供向けの番組制作ではグローバルの大手企業で、30分番組だけで1万3000エピソードを保有する。人気作品を通じてDHX メディアとつながることは、キャラクターやアニメで世界を目指すソニー・ミュージックに別のビジネス機会ももたらすかもしれない。
 DHX メディアが同社の虎の子でもある『ピーナッツ』の一部を売却するのは、同日発表された2018年6月期第3四半期決算に理由がある。同社は当該期に赤字を計上し、それを打ち消す狙いがあったとみられる。DHX メディアは2017年5月に『ピーナッツ』の持分を3億4500万ドルで取得したが、今回の一部売却で借入金負担を減らせる。CEOのマイケル・ドノバン氏は、バランスシートの改善に役立つとしている。

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