ソニー決算 エンタメ事業も好調 ゲーム・音楽・映画すべてで増収増益

ファイナンス決算

 2018年4月27日に発表されたソニーの決算が好調だ。連結売上高8兆5440億円(12.4%増)、営業利益7349億円(154.5%増)と大幅に伸び、20年振りで過去最高益を更新した。
 こうした業績は、グループのエンタテイメント部門の貢献も大きかった。ゲーム&ネットワーク、音楽、映画の3事業はいずれも前年比で増収増益と、好調であった。
 エンタメ関連3事業の売上高は合計3兆7549億円で、すでにソニーグループ全体の4割を超えるほど存在感がある。総合エンタテイメト企業としても、世界有数、日本最大規模だ。

■有料会員サービスの増加で収益安定化(ゲーム&ネットワーク事業)
 全体のうちゲーム&ネットワーク事業の売上げは1兆9348億円(17.8%増)、営業利益は1775億円(30.1%増)。ゲームハード機の売上高は5906億円(1.3%減)、ゲームソフトが9201億円(29.4%増)、そしてネットワークサービスは2530億円(47.7%増)だった。
 PS4向けのソフト販売が増えたほか、有料会員サービスの「プレイステーションプラス」の加入者増も大きかった。2017年度末の2640万人から18年度末には3420万人に大きく伸びている。従来の業績は大型ソフトのヒットの有無に左右されがちであったが、これが収益の安定化に貢献している。
 こうしたことから今期(2019年3月期)も1兆9000億円と引き続き高水準の売上げを見通す。営業利益もソフトウェアの売上拡大を念頭に1900億円を予想する。

■アニメ関連で「Fate/Grand Order」が引き続き好調(音楽事業)
 音楽事業は売上げ8000億円、営業利益は1278億円である。アニプレックスを中心としたアニメ関連事業も、ソニーミュージックが属するこの音楽事業に含まれている。業績を支える柱となっている。
 アニメ関連は自社作品を題材にしたスマホアプリゲームが引き続き好調だった。「Fate/Grand Order」が牽引し、アプリゲームの営業利益は音楽事業全体の3割を占める規模となった。前年より倍増だ。
 音楽配信ではストリーミング配信の拡大が貢献した。また期中に東京・港区乃木坂の自社ビルを売却したことから譲渡益105億円があり、これも利益を押し上げた。
 ただし今期の業績については慎重だ。売上げは7500億円と減少を予想、営業利益も1120億円と減収減益としている。

■『スパイダーマン:ホームカミング』、『ジュマンジ』が牽引 利益拡大(映画事業)
 映画事業は売上高1兆111億円(12.0%)増。前期は営業権の減損損失を1121億円計上し、赤字に転落していたが、2018年3月期は411億円の営業利益を計上した。
 映画事業で世界興行収入8億8000万ドルの『スパイダーマン:ホームカミング』、同9億4600万ドルの『ジュマンジ/ウェルカム・トゥジャングル』といった大型ヒットがあったことが大きかった。一方でカタログ作品(旧作)のライセンス収入が映画とテレビの双方で減少している。今期以降の不安材料と言えそうだ。
 今期は売上高は微減の9600億円を目指す。一方で営業利益を微増とした。「スパイダーマン」シリーズから展開する『Venom』といった大型映画がヒットにつながるかどうかが鍵を握りそうだ。

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