「打ち上げ花火」「ひるね姫」「メアリと魔女の花」「夜は短し」など 日本アカデミー賞アニメ部門で優秀賞

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 日本アカデミー賞協会は、2018年1月16日に第41回日本アカデミー賞各部門の優秀賞を発表した。このうちアニメーション作品賞には5作品が選ばれた。『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』、『ひるね姫~知らないワタシの物語~』、『メアリと魔女の花』、『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』、『夜は短し歩けよ乙女』である。
 優秀作品の中から協会員全員が最終投票し、最優秀賞が決定する。2018年3月2日に都内グランドプリンスホテル新高輪 国際館パミールにて開催される授賞式で発表される。アニメーション作品賞のプレゼンターには、前年『この世界の片隅に』で授賞した片渕須直監督が登壇する予定だ。

『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』は、1993年の岩井俊二による同名のテレビ映画を先鋭的な映像でお馴染みのシャフトがアニメ映画としてリメイクした。総監督に新房昭之、脚本に大根仁など大物スタッフの登用も注目された。
『ひるね姫~知らないワタシの物語~』は神山健治監督。女子高校生ココネの出生の謎を軸にしたファンタジックはストーリーにAI、自動運転者など現代的なアイテムを絡めた。
『メアリと魔女の花』は、スタジオジブリ出身の米林宏昌監督と西村義明プロデューサーがスタジオポノックから送り出す第1作。王道の児童文学ファンタジーとなった。
『夜は短し歩けよ乙女』は2017年のオタワ国際アニメーション映画祭のグランプリ受賞作。湯浅政明監督とサイエンスSARUは昨年『夜明け告げるルーのうた』も公開しているが、日本アカデミーではこちらを優秀賞とした。
『劇場版 名探偵コナン』はシリーズとして、8回目の優秀賞受賞になる。2017年の『から紅の恋歌(ラブレター)』は興行収入がシリーズ歴代第1位を実現した話題作だ。

 昨年は監督賞、脚本賞、音楽賞、などでも優秀賞受賞が相次いだアニメーションだが、今回の受賞はアニメーション作品賞だけとなった。しかし、受賞式にはプレゼンターとして脚本部門の新海誠監督、監督部門の樋口真嗣監督、音楽部門のRADWIMPSらも登壇する予定だ。映画の祭典としてアニメファンにも楽しめそうだ。

第41回日本アカデミー賞
http://www.japan-academy-prize.jp/

[優秀アニメーション作品賞受賞作品、最優秀アニメーション作品賞候補]

■ 『打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?』
(東宝/アニプレックス/シャフト/KADOKAWA/トイズファクトリー/ジェイアール東日本企画/ローソンHMVエンタテイメント/LINE)
■ 『ひるね姫~知らないワタシの物語~』
(日本テレビ放送網/プロダクションI.G/ワーナー・ブラザース映画/博報堂DYメディアパートナーズ/ホリプロ/Hulu/バンダイ/KADOKAWA/バップ/読売テレビ放送/KDDI/ローソンHMVエンタテイメント/STV、MMT、SDT、CTV、HTV、FBS、RNC)
■ 『メアリと魔女の花』
(日本テレビ放送網/東宝/電通/博報堂DYメディアパートナーズ/ウォルト・ディズニー・ジャパン/ローソン/カドカワ/カラー/読売テレビ/研音/アミューズ/D.N.ドリームパートナーズ/LINE/読売新聞/札幌テレビ/ミヤギテレビ/静岡第一テレビ/中京テレビ/広島テレビ/福岡放送)
■ 『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』
(小学館/読売テレビ/日本テレビ/ShoPro/東宝/トムス・エンタテインメント)v>
■ 『夜は短し歩けよ乙女』
(フジテレビジョン/東宝/サイエンスSARU/KADOKAWA/BSフジ)

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