メディアドゥ第3Q売上げ272億円、通期400億円を目指す

ファイナンス決算

 デジタル出版流通大手のメディアドゥホールディングス(メディアドゥHD)は、2018年1月15日に20182月期第3四半期の決算発表をした。四半期決算の導入が今期からのため前年同期比はないが、売上げの大きさと着実な利益が、同社業績の堅調さを窺わせる。
 第3四半期までの売上げは272億円9300万円となったほか、営業利益は7億200万円、経常利益6億2400万円、純利益は3億900万円。また通期では400億円の売上高を目指す。営業利益も10億円、経常利益9億6200万円、当期純利益は5700万円である。

 メディアドゥHDは積極的なM&Aや提携戦略を通じて、ウェブメディアや海外進出、マンガのデジタル化支援など数々の新規事業に挑んでいる。ベンチャー性が一際高いなかで着実な利益を上げるのは、主力の電子書籍流通事業が安定しているためである。出版社や原作者から権利をとりまとめ、電子ストア各社に作品を取次ぐ。
 2017年3月に同業大手の出版デジタル機構を子会社化したことで、国内で電子書籍取次で圧倒的なシェアを握っている。同社とメディアドドゥを中心とする電子書籍流通事業の売上高は265億2600万円。営業利益は7億900万円だった。

 一方で、メディアプロモーション事業は、書籍の要約サービスのフライヤー、マンガメディア運営のマンガ新聞、ブラウザー開発のLunascapeなどから構成される。新事業開拓の段階の会社が多い。売上高は5億2500万円、営業損失が9700万円である。

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