Netflixオリジナルアニメに「アグレッシブ烈子」 ラレコ監督で2018年春全世界配信

アグレッシブ烈子

 アニメ作品への積極的な投資で注目を集めるNetflixのオリジナルタイトルが、また明らかになった。キャラクター会社のサンリオ、アニメーション制作のファンワークス、そしてNetflixの3社は、新作ショートアニメ『アグレッシブ烈子』(英題:Aggretsuko)を2018年春から世界配信すると発表した。
 『アグレッシブ烈子』は、2015年にサンリオが創り出したキャラクター。一流商社でOLとして働くレッサーパンダの烈子を主人公に、擬人化された動物たちがコミカルに描かれている。2016年4月からはショートアニメ化もされ、TBSの情報番組「王様のブランチ」内で放送されている。今回はそれが本格的なシリーズアニメとなり、Netflixで配信される。1話15分×全10話を予定している。

 Netflixは、これまでに『Devilman crybaby』や『B: The Beginning 』といった独占配信タイトルを次々に発表している。しかし、これらはアクションが主体、SFやファンタジーなどのヤングアダルトに向けたエッジの効いた作品が中心だ。
 そうしたなかで、コミカルなキャラクターたちが騒動を巻き起こす『アグレッシブ烈子』は異色作である。Netflixでは2019年に向けて、やはり日本の人気キャラクターを主人公にした『リラックマ』のコマ撮りアニメーションの配信も発表している。『アグレッシブ烈子』はこれに続く発表で、Netflixの求めるオリジナルアニメでは、広い世代から愛されるキャラクターものもターゲットになっているようだ。放送自体は、『アグレッシブ烈子』が『リラックマ』より先になる。この分野で日本のショートアニメが世界でどのような評価を受けるのかも注目される。

 企画・製作に参加するファンワークスは、これまでのショートアニメ同様にアニメーション制作を担当する。ストレスをためるOL烈子を視聴者の共感を持てるキャラクターとして映像化し、その人気に一役買っている。
 監督・脚本は『やわらか戦車』や『英国一家、日本を食べる』のラレコが務める。2005年に『やわらか戦車』で一大ブームを巻き起こしたウェブショートアニメの第一人者である。現在は活躍の場をテレビなどにも広げているが、今回は、自身の原点ともいえるウェブ発でグローバルに挑戦する。
 一方、ファンワークスは『英国一家、日本を食べる』や『がんばれ!ルルロロ』などのヒット作を手がける一方で、最近は海外企業との協業に目を向ける。2016年には中国の人気ウェブマンガを原作にテンセントが製作する『兄に付ける薬はない!-快把我哥帯走-』も制作した。第2期の製作が決定するなど、これが人気だ。さらにNetflixとの協業と、世界的に急成長を見せる動画配信を軸にグローバルへのビジネス展開を図る。

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