2017年11月11日、日本の劇場アニメ『ポケモン・ザ・ムービーXY&Z ボルケニオンと機巧のマギアナ』が、中国で全国公開となった。ポケットモンスターの映画シリーズとしては、中国初の全国公開となる。この公開初週末2日間の興業収入は1529万元(約2億6000万円)となった。興行ランキングで4位である。
中国で公開される日本映画としては、今年8本目。現地でも人気の高いポケモンということで興行にも期待がかかり、興行ランキング上位に喰い込んだが、日本アニメの公開としてはやや力不足となった。
5月に公開された『映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険』(最終1億4889万元)に大きく引き離されただけなく、『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』(最終5387万元)、『聲の形』(同4450万元)にも及びそうもない。最終的には2000万元から3000万元の間に収まりそうだ。これまで公開された「NARUTO」シリーズや、「名探偵コナン」シリーズ、「ONE PIECE」シリーズを超えるのは難しそうだ。
こうした結果は、映画が日本では16年7月に公開され、そこから1年4ヵ月も経ってしまったことにも原因がありそうだ。すでに日本ではより評判の高かった『劇場版ポケットモンスター キミにきめた!』が公開されている。最新作というフレッシュさに欠けたかたちだ。これが目の肥えてきた中国の観客に充分アピールできなかった理由とみられる。
今後、日本映画では、劇場アニメ『打ち上げ花火、下から見るか 横から見るか』が2017年12月1日から全国公開される。こちらは日本公開から3ヵ月あまりのスピード公開だ。昨年はスピード公開の『君の名は。』は大ヒットになったが、これに続くヒットになるのか。注目を集めそうだ。