テレビ東京ホールディングスは2017年11月2日に、2018年3月期第2四半期の決算発表をした。売上高は700億7300万円(0.1%増)と前年並み、利益面は営業利益34億7400万円(8.2%増)、経常利益38億6200万円(10.7%増)、当期純利益は24億2800万円(14.4%増)と好調だった。
しかし近年、急成長を続けてきたアニメ事業は売上高微減の減収減益となった。売上高83億2900万円の2.0%減、粗利益も11.9%の減少だった。
『NARUTO』の配信、また『ポケットモンスター』、『フェアリーテイル』なども堅調だったが、『妖怪ウォッチ』の国内商品化が減少した。4月に大幅リニュールした配信サイト「あにてれ」の初期投資費用も嵩んだ。
前期まで売上の大きな成長が続いたことの反動もあるとみられる。またアニメ事業を牽引してきた海外ビジネスが業界で一段落した状況も反映していそうだ。
一方でテレビ東京は、実写ドラマでも配信事業が拡大している。実写ドラマ『さぼリーマン甘太朗』、『100万円の女たち』の配信売上が大きく貢献した。「勇者ヨシヒコ」シリーズ、「孤独のグルメ」シリーズも引き続き好調だとしている。ライツ一般の売上は10.3%増の32億1100万円となった。ただし、粗利益は15億8600万円、3.1%の減少だ。
アニメ事業、ライツ一般、さらにイベント事業を加えたライツ事業全体では売上高120億7400万円と22.3%の増加である。粗利益は46億9200万円(5.9%減)、売上は必ずしも大きくないが、利益面では会社を支える柱のひとつなっている。
アニメ関連では、アニメ専門チャンネル「AT-X」を運営するエー・ティー・エックスの売上高が29億6300万円で4.3%の減少。作品出資によるライツ売上は堅調だったが、加入者数減少傾向が止まらなかった。
テレビ東京ミュージックは、アニメ楽曲の二次使用が堅調だった。売上高16億500万円、前年同期比で3.7%の増収である。