コトブキヤ 国内外でフィギュア好調、第2Q増収増益で通期見通し上方修正

ファイナンス決算

 フィギュア・プラモデルの生産・販売の壽屋(コトブキヤ)の業績が急伸している。2021年2月12日にコトブキヤが発表した2021年6月期第2四半期(20年7月~12月)の売上高は42億200万円と前年同期比で18.1%増となった。また利益面では前年同期は赤字であったが、営業利益が3億9500万円、経常利益が3億9600万円、当期純利益が2億7100万円と黒字転換した。
 キャラクターフィギュアとプラモデルが好調で、また海外売上高が大きく伸びた。新型コロナウイルス感染症の影響で店舗売上高は大きく減少したが、EC販売の伸びが大きく全体を牽引した。

 国内フィギュアの主要商品は『鬼滅の刃』の「竈門炭治郎」「禰豆子」「我妻善逸」、『プロメア』の「リオ」、『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。完』の「一色いろは」。売上高は6億8200万円で26.1%増である。国内プラモデルは『勇者警察ジェイデッカー』のフルアクションプラモデル「ジェイデッカー」、自社IP『フレームアームズ・ガール』、「メガミデバイス」シリーズが献した。売上高は9億2200万円13.2%増だ。
 直営店舗の小売販売は厳しかったが、「にじさんじ」関連商品は好調だった。国内全体では売上高は27億8200万円の4.5%増である。

 今期、伸びが大きいのは、海外市場である。これまで多かった海外からの国内インバウンド需要が、海外需要に置き換わった可能性もありそうだ。
 特にアジア地域は中国を中心に活況で8億6800万円の91.2%増にもなった。北米は4億4400万円(39.4%増)だ。海外でもフィギュアが61.2%増、プラモデルが54.9%増と高い伸びを見せている。

 第2四半期までの好調を背景に、コトブキヤは通期業績予想を上方修正している。売上高は78億円から86億円、営業利益は2億8000万円から6億8000万円、経常利益は2億4000万円から6億6000万円、当期純利益は1億6600万円から4億5800万円にそれぞれ引き上げる。いずれも前年を上回り、増収増益を視野に入れている。

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. 第2回新潟国際アニメーション映画祭
     今年3月に初開催されて話題を呼んだ新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月に第2回を迎える。…
  2. 「アニメーションの表現」
     2023年10月23日から11月1日まで開催されている第36回東京国際映画祭は、昨年より上映本数、…
  3. 『いきものさん』© 和田淳・ニューディアー/東映アニメーション
     日本を代表するアニメーション作家として、いま“和田淳”を筆頭に挙げる人は多いだろう。2010年に『…
ページ上部へ戻る