日本コンテンツのハリウッド映像展開を目指す アカツキが米国事業会社設立

ファイナンス決算

 モバイルゲーム事業のアカツキが、グローバルな映像事業に乗り出すことになった。アカツキは2107年9月に、米国・ロサンゼルスに拠点を置く事業子会社アカツキ・エンタテイメント USA(Akatsuki Entertainment USA, Inc.)を設立した。
 日本のマンガ、小説、アニメなどが、グローバルに注目されていることに目をつけた。新会社はこうした作品を原作にして、ハリウッドでの映像化実現を目指す。日本のコンテンツホルダーとグローバルの橋渡しをするとしている。また将来的には映像化事業と、現在の主要事業であるモバイル事業を連携させることも視野に入れるが、現段階では新規事業としてのグローバル展開となっている。
 社長には、株式会社ALL NIPPON ENTERTAINMET(ANEW)でシニアバイスプレジデントを務めたアンマリー・ベイリー氏が就任した。また日本側の責任者には、やはりANEW出身の鈴木萌子氏が担当する。これまでの経験をアカツキ・エンタテイメント USAで活かす。新会社の資本金額や出資構成などは発表されていない。

 アカツキは2010年6月に設立されたモバイルゲームの有力企業だ。誕生から7年と若い企業だが、バンダイナムコエンターテイメントと共同開発する『ドラゴンボールZ ドッカンバトル』の大ヒット、また『シンデレラナイン』で急成長した。2017年3月期の売上高は115億円、東京証券取引所第一部に上場するサクセスストーリーを体現するような企業だ。
 これまでの主要事業はモバイルゲーム事業で、現在はイベント情報・サービス事業に進出している。しかし映像事業やグローバルなIP(知的財産)活用は初めて。映像の企画・開発事業に進出と野心的なプロジェクトになる。

 新会社のスタッフは、社長のアンマリー・ベイリー氏、鈴木萌子氏のほか、やはりANEWでCEOを務めたサンディ・クライマン氏もアドバイザーに就いている。ANEW色が強くなっている。
 ANEWは2011年に、官民共同出資の投資会社の産業革新機構の出資を受けて設立された。日本コンテンツを原作にしたハリウッドでの映像展開や共同製作を目指していた。しかし2017年までには具体的なプロジェクトは実現しておらず、今年5月に産業革新機構より資金調達により柔軟に対応できるとして京都のベンチャーキャピタルであるフューチャーベンチャーキャピタルに売却された。これを機にANEWの主要スタッフがANEWを離れ、アカツキと連携する新会社を立ち上げたかたちだ。

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