6月10日から15日まで、フランスで開催されたアヌシー国際アニメーション映画祭(The Annecy International Animation Film Festiva)が、昨年に続き動員数で過去最高を更新した。
映画祭を運営するCITIAは2019年の来場者動向をとりまとめたが、映画祭の参加バッジ保有者が前年の1万1700人を5%上回る1万2300人に達した。参加者の出身国は世界92ヵ国に及んだ。
すでに発表されている国際見本市MIFAの参加バッジ保有者も4,143人と前年比9%増と大きな伸びを見せている。近年の成長する映画祭“アヌシー”を今年も強く印象づけた。
またバッジ保有者以外の一般チケットも購入も出来る映画鑑賞者は延べ12万人となった。期間中は世界94ヵ国から応募された3,232作品の中から214本がコンペティションに選ばれた。これを含めて12のスクリーンと野外上映で500本以上のアニメーション映画が上映され、観客はこれらを堪能した。
ゲスト国となった日本特集も、2019年の映画祭の活況を盛り上げた。日本からのバッジ保有者は約250人と昨年の2倍近くになったほか、日本以外の国の会社を通じての参加も多かった。MIFAの会場には日本関連の大きなブースが設けられたほか、上映やトーク、ワークショップなど数多くのプログラムも設けられた。
また長編アニメーション部門ではスタジオポノックの西村義明プロデューサー氏が、短編部門ではアニメーション作家の巨匠・山村浩二氏が審査委員に参加した。
2020年の開催もすでに発表されている。6月15日から20日までの6日間を予定する。2020年は1960年に映画祭がスタートしてから60年目にあたることから、60周年を大々的に祝うことになりそうだ。
またゲスト国として「アフリカ」が発表されている。これまでのように特定の国を定めるのでなく、アフリカ大陸のアニメーションの多様性を紹介することになる。ゲスト国は2017年に中国、2018年にブラジル、2019年に日本と欧米以外の国が続いている。今回のアフリカもこの流れにあり、より広い地域を取りこみたいとの狙いもありそうだ。