バンダイナムコフィルムワークスがCGスタジオのアニマに出資

提携

 バンダイナムコグループでアニメ事業を統括するバンダイナムコフィルムワークスが、CGアニメの有力スタジオであるアニマに出資した。2022年10月3日、バンダイナムコフィルムワークスが明らかにした。出資金額や出資比率は明らかにしていない。
 今回の出資により両社は連携を強める。アニマはクオリティが高く、かつスピード感のあるCG 制作体制を確立する。そのうえでフルCG アニメーションの技術とサンライズの得意とする手描きアニメーションを組み合わせたハイクオリティなオリジナル作品の創出を目指す。

 アニマは1997年設立で国内の老舗のCGスタジオである。東京と金沢のふたつのスタジオで130名余りの社員を抱える。多くの人気アニメのCGパートで参加しており、この分野では欠かせない存在だ。人気作品『ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル』のライブシーンで関係を築いてきた。オリジナル作品では『CAT SHIT ONE』が知られている。
 アニマは9月に、東宝とイルカとの3社共同出資会社TIA(現TOHO animation STUDIO)の株式持ち分を東宝に売却したばかりだ。経営体制を大きく再編し、新たに攻勢をかけることになりそうだ。

 バンダイフィルムワークスは、アニメスタジオのサンライズ、バンダイナムコピクチャーズ、SUNRISE BEYOND、アクタスを傘下に持つ。このほか2018年には旧サンライズがCGアニメのサブリメイションに出資、2020年には旧バンダイナムコアーツがエイトビットと業務提携している。グループ内外との制作体制を強化している。
 アニメ業界ではアニメ制作本数が高止まりするなかで、人材不足がますます深刻化している。今回の動きも大手企業のスタジオと人材の囲い込みが加速している現われと言ってよいだろう。

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