国内のSF作家の親睦団体である日本SF作家クラブが、組織を非営利法人の一般社団法人に移行した。2017年8月24日に一般社団法人日本SF作家クラブが設立され、これまでの日本SF作家クラブの権利義務の全てを継承した。代表理事は、日本SF作家クラブ会長で『オービタル・クラウド』の著者として知られる藤井太洋氏が務める。
法人設立にあたっては、SFとファンタジー分野での文化・芸術振興を掲げる。研究と人材育成、講演会、セミナーなどの開催、顕彰事業、出版物刊行、また日本SF大賞の企画・運営を事業とする。
日本SF作家クラブは1963年に、SF作家、評論家、翻訳家、編集者などが集まり任意団体として発足した。会員間の親睦などの活動をしてきた。現在は国内のSF作家200名以上が参加する。
日本SF大賞の主催者としても広く知られている。1980年に始まったSF大賞は、年に一度も年度中に最も優れたSF作品を顕彰する。1984年(第4回)に大友克洋『童夢』、1996年(第17回)に『ガメラ2 レギオン襲来』が大賞受賞するなど、早くからジャンルに問われない選考に特徴があった。
1997年(第18回)には『新世紀エヴァンゲリオン』、2004年(第25回)に『イノセンス』といったアニメの大賞受賞もある。2017年2月に発表された第37回日本SF大賞には白井弓子氏のマンガ『WOMBS(ウームズ)』が、特別賞には『シン・ゴジラ』が選ばれている。
日本SF作家クラブ http://sfwj.jp/