ボンズ新作「A.I.C.O. -Incarnation-」製作発表 2018年春、NETFLIXが全世界独占配信

「A.I.C.O. -Incarnation-」

 2017年8月3日、東京国際フォーラムで「NETFLIX アニメスレート 2017」が開催され、世界的な映像配信プラットフォームであるNETFLIXの関わるいくつものオリジナルアニメの最新情報が大きな注目を浴びた。これまで未発表のタイトルもいくつも明らかにされたが、『A.I.C.O. -Incarnation-』もそのひとつだ。
 『A.I.C.O. -Incarnation-』は、『交響詩篇エウレカセブン』などで知られるボンズがアニメーション制作を担当、監督には『翠星のガルガンティア』の村田和也を迎えた。24分×12話とテレビシリーズでは1クール相当にあたり、「オリジナルバイオSFアクション」と掲げる。ボンズがこれまで得意としてきたSFアクションがNETFLIXでも展開しそうだ。

 3日にはこのほかにも多くの作品が登場したが、『A.I.C.O. -Incarnation-』はなかでもNETFLIXにとって重要タイトルとみられる。それは本作の放送形態が「全世界独占配信」とされているからだ。
 各作品には「NETFLIXにて配信決定」、「NETFLIXにて全世界配信」、「NETFLIXにて同時配信」などの放送形態が明らかにされている。言葉はよく似ているが、それぞれの作品配信条件によって異なった説明になっている。NETFLIXと作品の関わりの濃淡もここには反映している。

 このなかで唯一つ「全世界独占配信」と“独占”の言葉を入れて発表されたのが、『A.I.C.O. -Incarnation-』である。
 ハイクオリティのオリジナルアニメを送り出すNETFLIXだが、これまでの作品はテレビ放送や劇場興行と平行して展開するものが少なくなかった。しかし「全世界独占配信」となれば、NETFLIXでしか視聴できない可能性が強い。そうなればNETFLIXにとっての究極のオリジナルアニメとなる。まさにのキラータイトルだ。

 作品は、近未来の人工生体の研究の事故で暴走した人工生命体の謎を解く鍵となった少女橘アイコと謎の転校生・神崎雄哉とが軸になる。NETFLIX好みの本格SFとバイオレンス、アクションが特徴だ。
 「NETFLIX アニメスレート 2017」では4分半を超える長尺のPVが早くも公開された。その完成度の高さから、全世界配信まで半年以上も前ではあるが、制作がかなり進んでいることを感じさせる。こここからも『A.I.C.O. -Incarnation-』に対する高い意気込みが感じられる。

『A.I.C.O. -Incarnation-』 http://www.project-aico.com/

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