パリ・JAPAN EXPO 2017 「日本アニメ100年」から山田涼介、AKB48の柏木由紀まで

JAPAN EXPO 2017

 2017年7月6日、フランス・パリのノールヴイルパント展示会会場にて、日本カルチャーのイベント「JAPAN EXPO 2017」が開幕した。4日間で延べ24万人の動員を見込む巨大イベントである。
 近年は、海外で開催される日本のポップカルチャーのイベントが話題を集めることが増えている。そのなかでJAPAN EXPOは、アニメやマンガ、J-POPだけでなく、ファッションやアイドル、日本食、伝統工芸、観光まで幅広い文化を取り上げるのが特徴となっている。日本文化のショーウィンドーとなることで、幅広い層から人気を集めている。

 2017年も大型企画が相次いでいる。ポケモン劇場映画初の海外ワールドプレミアの実施、曽根文彦監督と主演・山田涼介らが登壇する『鋼の錬金術師』のステージ、またAKB48の人気メンバー柏木由紀のサプライズでのミニライブ、豪華なラインナップになっている。
 2.5次元ステージ「舞台『弱虫ペダル』」のトークショーは、今年の話題のひとつ。出演キャストが渡仏し、会場を賑わせた。日本で急速に拡大した2.5次元の海外展開の足掛かりとして、JAPAN EXPOを活用している。
 さらに日本アニメ100周年の特別企画「Anime100(アニメ・サン)」が目玉だ。関連作品の大型展示や、日本アニメを代表するスタッフを多数招いて盛り上げる。

 毎年の活況から、近年は日本企業の参加も増えている。その原動力となっているのが、JAPAN EXPOのメインパートナーであるトーハンのプロジェクト「SAIKO! JAPAN」である。
 ここでは日本企業のブースをまとめて、日本文化をまるごとパリで紹介することを実現している。「ポケモン」、舞台『弱虫ペダル』のほか、アプリゲーム「シャドウバース」、栃木県大田原市のゆるキャラ「与一くん」なども展示する。昨年はエリア内に44ブースを設けたが、今年はさらに拡大し、21社、55ブースとした。
 トーハンによれば、今年の特長は、ゲームでの出展が増えていること。今回は30周年にあたる「ファイナルファンタジー」が注目だという。アニメでは『Re:ゼロから始める異世界生活』、『進撃の巨人』、『ソードアート・オンライン』が人気を集める。
 トーハンではファン向けだけでなく、ビジネスミーティングを目的としたBtoBセンターも設置する。ファン向けのプロモーションの場としてだけでなく、ビジネス創出の場としても、JAPAN EXPOの今後が期待されている。

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. MIFA東京都ブース2023
     東京都がこの10月、11月に、アニメーション分野で海外進出を目指す企業や個人事業主に向けた連続セミ…
  2. 新潟国際アニメーション映画祭
     2023年3月に第1回が実施され好評を博した「新潟国際アニメーション映画祭」の第2回開催が、このほ…
  3.  日本のアニメが国内外で人気を博する一方で、アニメーション制作の現場の疲弊が進んでいる。慢性的な人材…
ページ上部へ戻る