2016年に続き、フランスのアヌシー国際アニメーション映画祭に併催する国際見本市MIFAに2017年も東京都が参加する。すでに見本市会場へのブース出展が発表されていたが、これに加えてピッチセッションも行われることになった。
アヌシー映画祭/MIFAの期間中の6月14日(水)11時から、メイン会場のひとつインペリアルホテルにて「Tokyo Pitch Session」を実施する。日本のから4つアニメスタジオが、今後のビジネス展開を見据えた選りすぐりのアニメーション企画を世界のプロに向けて紹介する。
東京都が実施するこのプロジェクト「ANIME TOKYO」は、都内に拠点を持つアニメスタジオ、アニメーション事業の主の海外展開と、これを通じたアニメ産業の活性化を目的としている。国内で企画作品の審査をしたうえで、企画プロモーションに磨きをかけてアヌシー/MIFAに挑むことになる。
2016年に国内参加者、海外関係者から好評を博し、2017年も実施されることになった。特にブース出展だけでなく、再びピッチセッションをメイン会場で行わることは大きい。世界中からアニメーション関係者の集まるアヌシーでのピッチを実施するのは、通常はかなりハードルが高いからだ。企画の提案者としての世界からの日本への期待は、決して小さくないといえる。
2017年の出品企画とアニメスタジオは、そんな期待に応えることになりそうだ。ピッチに登場するスタジオは、Studio 4℃(美よんどC)、MAPPA、CGCGスタジオ、クーの4つ。CGあり、手描きの作品あり、バリエーションも豊かだ。そして、いずれもの作品も、すでにかなりの完成度を持っており、ビジネス化が期待出来る。
Studio 4℃の『Red Ash』は、若手アニメーター等人材育成事業「あにめたまご2016」で制作した20分あまりの作品をパイロットフィルムとして次の展開を目指す。『ユーリー!!! On ICE』や『この世界の片隅に』などで知られるMAPPAは、美術監督として名高い木村真二氏を監督に『Mechronicle!』と題した絵本タッチの企画を持ち込む。
CGCGスタジオは、3D/CGのミュージカルアニメ『Sprin’ Pan, Let’s go forward!』を出品する。こちらもすでにパイロットフィルムを用意している。クー/FOGHORNは、アニメーション作家ひらのりょう の絵本『FANTASTIC WORLD』を題材にしたアニメーションを提案する。個性の異なる作品群が、アヌシーでどう評価されるのかに期待がかかる。