第48回「星雲賞」候補作 メディア部門に「シン・ゴジラ」や「君の名は。」も

藤本賞

 日本SFファングループ連合会議は、2017年4月3日に第48回「星雲賞」参考候補作のリストを公開した。星雲賞はファンの手で優れたSF作品を選び、顕彰する目的で、1970年にスタートした。毎年、事前にリストアップした参考候補作から、日本SF大会参加登録者の投票によって決定する。
 アワードはファンによって選ばれるだけでなく、その対象作品の幅の広さも特長だ。日本長編部門・海外長編部門・日本短編部門・海外短編部門は小説を対象とするが、メディア部門は映画やテレビ番組、舞台、コミック部門はマンガ、アート部門はイラストレーション、ノンフィクション部門は研究やドキュメンタリー、さらに自由部門では社会事象まで扱う。ありとあらゆるSF的な出来事を網羅する。

 とりわけメディア部門はアニメの受賞が多く、前回は『ガールズ&パンツァー 劇場版』が獲得したほか、過去10年で『魔法少女まどか☆マギカ』、『電脳コイル』、『時をかける少女』など8作品がアニメだ。
 今回も参考候補8作品のうち『君の名は。』、『甲鉄城のカバネリ』、『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』、『ゼーガペインADP』、『クロムクロ』がアニメだ。他のアワードは異なり星雲賞らしい尖ったタイトルが多い。『ゼーガペインADP』は、自由部門でも「ゼーガペインADPおよび関連ムーブメント」と0して候補に挙げられている。
 一方で、実写作品では『シン・ゴジラ』や『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』などの有力作がある。賞の行方は混とんとしている。

 投票は4月3日から5月28日まで受付。受賞結果は、2017年8月26日から27日まで、静岡県コンベンションアーツセンターグランシップで開催される第56回日本SF大会 ドンブラコンLLの初日の授賞式で発表される。
 毎回注目されるアワードが、日本のSFシーンを一望することになるだろう。

日本SFファングループ連合会議 http://www.sf-fan.gr.jp/index.html
第56回日本SF大会 ドンブラコンLL http://www.donbura.com/sf56/ja/

第48回「星雲賞」参考候補作一覧
http://www.donbura.com/sf56/ja/
[日本長編部門]
■『彼女がエスパーだったころ』 宮内悠介
■『突変世界 異境の水都』 森岡浩之
■『青い海の宇宙港』春夏編/秋冬編 川端裕人
■『カメリ』 北野勇作
■『大きな鳥にさらわれないよう』 川上弘美
■『スペース金融道』 宮内悠介
■『ウルトラマンF』 小林泰三
■『ビビビ・ビ・バップ』 奥泉光

[日本短編部門]
■「吉田同名」 石田宗生「アステロイド・ツリーの彼方へ(年刊日本SF傑作選)」
■「最後にして最初のアイドル」 草野原々
  伊藤計劃トリビュート2 (ハヤカワ文庫JA) 収録 
■「プテロス」 上田早夕里「夢みる葦笛」
■「二本の足で」 倉田タカシ「S-Fマガジン」2016年4月号
■「あなたがわからない 」 神林長平 「Visions(ヴィジョンズ)」
■「震える犬」 長谷敏司 「Visions(ヴィジョンズ)」

[海外長編]
■『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』 ピーター トライアス 訳:中原尚哉
■『宇宙探偵マグナス・リドルフ』 ジャック・ヴァンス 訳:浅倉久志/酒井昭伸
■『蒲公英王朝記』全2巻 ケン・リュウ 訳:古沢嘉通
■『ロデリック』ジョン・スラデック 訳:柳下毅一郎
■『ハリー・オーガスト、15回目の人生』クレア・ノース 訳:雨海弘美
■〈叛逆航路三部作〉アン・レッキー 訳:赤尾秀子
■『魔法の夜』 スティーヴン・ミルハウザー 訳:柴田元幸

[海外短編部門]
■「七色覚」グレッグ・イーガン 訳:山岸真〈S-Fマガジン〉2016年4月号
■「天地がひっくり返った日」 トマス・オルディ・フーヴェルト 訳:鈴木潤〈S-Fマガジン〉2016年6月号
■「もどれ、過去へもどれ」 ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア 訳:小野田和子『あまたの星、宝冠のごとく』
■「ウルフェント・バンデローズの指南鼻」 ダン・シモンズ 訳:酒井昭伸〈S-Fマガジン〉2016年8・10月号
■「死の鳥」 ハーラン エリスン 訳:伊藤典夫『死の鳥』
■「シミュラクラ」 ケン・リュウ 訳:古沢嘉通〈S-Fマガジン〉2016年12月号

[メディア部門]
■『シン・ゴジラ』
■『君の名は。』
■『甲鉄城のカバネリ』
■『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』
■『コンクリート・レボルティオ~超人幻想~』
■『ゼーガペインADP』
■『帰ってきたヒトラー』
■『クロムクロ』

[コミック部門]
■『こちら葛飾区亀有公園前派出所』 秋本治
■『第七女子会彷徨』つばな
■『スピリットサークル』 水上悟志
■『WOMBS(ウームズ)』白井弓子
■『僕だけがいない街』 三部けい
■『夏に積乱雲まで』 竹本泉

[アート部門]
■ 加藤直之
■ 鈴木康士
■ シライシユウコ
■ 星野勝之
■ 開田裕治
■ 環望
■ 岩郷重力
■ YOUCHAN

[ノンフィクション部門]
■『SFのSは、ステキのS』 池澤春菜
■『現代SF観光局』大森望
■『JUST IN SF』牧眞司
■『小松左京さんと日本沈没 秘書物語』乙部順子
■『きまぐれ星からの伝言』星新一 編:牧眞司
■『萩尾望都SFアートワークス』萩尾望都
■『明日、機械がヒトになる ルポ最新科学』海猫沢めろん

[自由部門]
■「ゼーガペインADPおよび関連ムーブメント」
■「ポケモンGO大流行」
■「”ニホニウム”正式名称決定」
■「LIGO(ライゴ)による世界初の重力波の直接検出」
■ ビジュアルブック「GEAR Another Day 五色の輪舞」

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