日本コンテンツの海外展開事業を手掛ける株式会社WOWMAXと、国内音楽事業の老舗の日本コロムビアが手を組んで新たに世界を目指す。日本コロムビアは2017年4月7日、WOWMAXと資本業務提携を結んだことを発表した。両社が協力して、日本コンテンツでの海外市場の開拓と成長領域の拡大を目指す。
日本コロムビアは、1910年設立の国内でも有数の歴史を誇る音楽会社である。日本のポップカルチャーやクラシック、演歌など多彩な音楽ラインナップで知られる。
アニメや特撮でも老舗として定評がある。近年はアニメ化もされた『アイドルマスター シンデレラガールズ』が大ヒットした。『この素晴らしい世界に祝福を!』、『ブレイブウィッチーズ』、『私がモテてどうすんだ』といったアニメ製作の投資もする。
2000年代以降は経営不振が続いたが、『アイドルマスター シンデレラガールズ』のヒットなどもあり業績は好転している。現在は好調だ。投資ファンドなど経営母体もたびたび変わったが、2010年より携帯コンテンツのフェイスグループの傘下に入り、2017年中に完全子会社化を予定している。
フェイスは日本コロムビアも積極的に活用した、海外展開を目指している。そのなかで北米を中心に海外ビジネスのノウハウを持つWOWMAXとの事業を決めたようだ。
WOWMAXは、ロサンゼルスをベースにアニメやテレビ番組、映画、マンガなどの日本コンテンツの北米展開に長年実績を持つ海部正樹氏が代表を務める。海部正樹氏は、TBS、WOWOWのプロデューサーを経て独立した。アニメビジネスでも経験が豊富だ。WOWMAXは、海部氏の知見を活かした、日本コンテンツのローカライズ、マーケティング、企画・事業開発を得意とする。
日本コロムビアは、国内音楽の豊富なライブラリーを持つが、これをどう活用し、そして新たな海外ビジネスをどういったかたちで開拓するのか、WOWMAXの役割が大きくなりそうだ。
日本コロムビア http://columbia.jp/
WOWMAX http://wowmax.co.jp/