カプコンが届けてきた大ヒットタイトル『モンスターハンター』の海外での実写映画化が決定した。2018年10月5日、カプコンと国内最大手の映画会社である東宝が発表した。
映画制作は、ドイツのコンスタンティン・フィルムが担当する。コンスタンティン・フィルムは、実写映画「バイオハザード」シリーズの制作でも知られている。監督はやはり「バイオハザード」シリーズを長年手がけてきたポールW.S.アンダーソンが起用される。
日本国内の配給は東宝が担当する。一方で、北米をはじめとする世界配給は発表されなかった。また国内及び海外の公開時期も触れられなかった。今後の情報を待つことになりそうだ。
「モンスターハンター」は、2004年に第1作が発売されたカプコンを代表する人気シリーズである。巨大なモンスターに立ち向かうハンティングアクションゲームで、ユーザー同士の協力プレイなども人気を呼んでいる。
過去14年間のシリーズ累計販売本数5000万本を超える。最新作の『モンスターハンター:ワールド』は、短期間で1000万本の出荷を実現して話題を呼んだ。
映画では異なる世界出身の二人の主人公が、協力してモンスターと対峙する物語を描くとしている。ゲームの持つモンスターとの戦い、協力といったコンセプトが受け継がれる。
今回の実写映画化で注目されるのは、リリースがカプコンと東宝の日本企業2社から発表されたことだろう。これまでも日本のアニメ・マンガ・ゲームの海外実写化は少なくないが、その多くの作品は映像化権、翻案権の売り切りであった。
しかし、今回はカプコンと東宝がより主体的に製作に関わるようだ。東宝は今年1月に海外ビジネスへの積極化を発表。『Godzilla: King of the Monsters』や実写版『名探偵ピカチュウ』、『君の名は。』を挙げていた。本作もそうした流れのひとつになる。
一方カプコンはこれまでも数多くの自社タイトルを映像化している。10月4日には「ロックマン」シリーズのハリウッド実写映画化、20世紀フォックスの配給決定を発表したばかりである。
なかでも大きな成功になったのが、コンスタンティン・フィルム、ポールW.S.アンダーソン監督による実写映画「バイオハザード」シリーズである。アンダーソン監督はかねてより「モンスターハンター」の実写映画化構想に言及しており、過去の実績を踏まえて、カプコンと東宝がこれに乗ったと言えそうだ。