カドカワ第1Q決算 出版、映像・ゲーム好調も 「ニコ超会議」赤字拡大でWeb部門苦戦

ファイナンス決算

KADOKAWAとドワンゴをグループ会社とするカドカワの2017年第1四半期決算は、前年同期比で増収増益、純利益も黒字化と堅調だった。連結売上高は490億1400万円(4.5%増)、営業利益は27億3200万円(138.5%増)、経常利益は20億3700万円(23.6%増)、純利益は10億5900万円である。
利益拡大は出版事業とBlu‐rayが堅調で海外向けのアニメ番組販売も伸びた映像・ゲーム事業が貢献した。一方、コンテンツポータルサイト「niconico」の運営やライブイベント、音楽配信のウェブサービス事業は苦戦した。

ウェブサービス事業の売上は79億1700万円(6.1%減)、営業利益は4億4800万円(65.4%減)である。ライブ部門で4月に開催された「ニコニコ超会議」の赤字が拡大したことが影響したとしている。ドワンゴが開催したイベントでは、この赤字金額は約3億9000万円だと明らかにされている。会期中の動員は15万人を超える国内で他に類をみないイベントだが、開催は2016年で5回目、今後は収益化が課題になりそうだ。
また「niconico」有料会員(プレミアム会員)数は2016年6月末現在で256万人、15年6月末の248万人から3%増と低い伸びにとどまった。一方でニコニコチャンネルの月額有料会員数が伸びており、期中に50万人を突破した。有料コンテンツの課金ビジネスモデルも次第に変化している。

出版事業は売上高259億5200万円(9.4%増)、前年の2億7700万円の営業損失は21億5700万円の利益に転じた。返品率の減少に加えて、雑誌の赤字額の縮小、デジタル出版が大きかった。海外向けの版権売上げも貢献した。ヒット作は宮部みゆきの『泣き童子 三島屋変調百物語参之続』、それに「ソードアート・オンライン」シリーズ、『僕だけがいない街』と映像化がヒットした話題作が並んだ。
映像・ゲーム事業は売上高102億2900万円(8.6%増)、営業利益は10億5200万円(同32.3%増)。アニメを中心にDVDやBlu-rayの販売が堅調で、計画を上回った。『ARIA The ORIGINATION Blu-ray BOX』、『この素晴らしい世界に祝福を!』がヒット作。また海外向けのアニメの版権販売も拡大するなど、得意分野で売上げをのばした。ゲームでは『DARK SOULS III』『√Letter ルートレター』が好調だった。

関連記事

ピックアップ記事

  1. オリジナルTVアニメ「URAHARA」
     日本のアニメがネット配信を通じて世界中に広がる中で、映像配信プラットフォーム発のオリジナルアニメが…
  2. アヌシー映画祭「Tokyo Pitch」
     東京都は地場産業であるアニメの関連企業振興を目指し、このほど情報発信サイト「Tokyo Anime…
  3.  米国の独立系映画会社GKIDSとフランスのアヌシー国際アニメーション映画祭、そしてハリウッドビジネ…
ページ上部へ戻る