エンタテイメントビジネスの本場である米国・ロサンゼルスに、日本のポップカルチャーと結びついた新たなビジネスが飛び出した。この3月にアニメやゲーム、マンガ、映画のキャラクターに扮するコスプレイヤーを専門にしたタレントエージェンシーKOSPREがレイコ・コンドウ氏らにより設立された。
KOSPREは、個性豊かでクリエイティブに溢れたコスプレイヤーを映画のプレミアイベントやコンベンション、見本市、ポップカルチャーイベントに出演、派遣するという。KOSPREのサイトでは、スタート当初は女性コスプレイヤーを中心に8人のタレントを紹介している。
コスプレは米国のマスカレードと呼ばれるキャラクターの衣装を着て、楽しむ文化に影響を受けて、日本で独自に発展した。アニメやゲーム、マンガのキャラクターになりきる様子が人気を集めて、広がった。
2000年代以降は世界各地で「Cosplay」と呼ばれ、楽しまれるようになっている。米国にも逆上陸するかたちで、近年は日本アニメやマンガ以外の仮装も、現地ではマスカレードでなくコスプレと呼ばれることが多くなっている。その華やかさから各種イベントを盛り上げている。
タレントエージェンシーとして設立されたKOSPREは、そうしたイベントのニーズを掴もうというものだ。ファンによるコスプレだけでなく、企業イベントから仕掛ける際、公式コスプレイヤーなどでの活用が期待できそうだ。
海外、とりわけアジア地域では、現在でもイベントやSNSで積極的に活動するコスプレイヤーが高い人気を集めている。そのなかで才能を活かしてタレントとして活躍する例が増えている。日本でもコスプレイヤーが芸能事務所に所属する例もある。演じるキャラクターでなく、コスプレイヤー自身が大きな人気を持つ。
KOSPREもキャラクターを演じるものを派遣するだけでなく、タレントとしてのコスプレイヤーの確立を目指しているようだ。かつてはアニメの世界では裏方であった声優やアニソンアーティストが独自のプロフェッショナルなジャンルとなったように、コスプレイヤーもそうなるのか、それが海外で生まれるのか、今後が気になる動きである。
KOSPRE
http://www.kospre.us/