博報堂グループで、アニメーションや映像の製作事業を手がける株式会社クラフターズが、映像制作機能の拡大に乗り出している。クラフターは今年3月にアニメーション制作会社のラッキーピクチャーズの全株式を取得し、同社をグループ会社化した。
ラッキーピクチャーズがグループに加わることで、CGアニメーションの人材とリソースの強化を図る。クラフターは、現在映画やテレビアニメ、短編作品など様々な分野に携わるが、こうした多様な表現に厚みが増す。
クラフターは2011年に、スティーブンスティーブンとしてスタート。アニメーションを中心に、映像とビジネスを様々なかたちで結びつけるプロジェクトを行ってきた。なかでもCGを活用した新しい制作技術に熱心だ。
伝統的な2Dアニメのスタイルを取り入れた「セルルックCG」を「スマートCG」と定義づけ、さらにそこにモーションキャプチャやVRを持ち込んだ新しい制作を目指している。ラッキーピクチャーズは、このスマートCGを得意とする。
ラッキーピクチャーズは、2013年4月設立。都内ほかに、大阪にスタジオを構える。従業員は20名あまりだが、『遊☆戯☆王ARC-V 』のCGディレクション、CG制作や『ドリフターズ』のCGディレクションなどの有名作品で実績がある。
またクラフターの作品では、『花とアリス 殺人事件』でCG制作協力、『新世紀いんぱくつ。』でがCG制作協力(リードアニメーション)を担当した。すでにあるこうした結びつきを、今回さらに一歩進めた。
2017年4月、5月に、Huluオリジナルコンテンツとしてクラフターが制作する『ソウタイセカイ』でも、アニメーション制作をラッキーピクチャーズが担当する。クラフターにとっては、力強い戦力になりそうだ。