ピクシブがコスプレコミュニティサイトから撤退 Cure WorldCosplayを事業譲渡

Cure WorldCosplay

 イラスト・小説などの投稿型コミュニティサイト事業のピクシブが、コスプレイヤーのコミュニティサイトの運営から撤退する。ピクシブは2017年3月14日、同社の子会社であるキュア株式会社が運営するコスプレコミュニティサイト「Cure WorldCosplay」を、4月1日付で株式会社キュアに事業譲渡する。
 譲渡会社と譲受会社の法人はよく似ているが、キュア株式会社はピクシブが100%出資する子会社であるのに対して、株式会社キュアは今年2月に新設されたばかりだ。4月以降「Cure WorldCosplay」の事業はピクシブグループから離れて、独立したサイトとして運営される。

 「Cure WorldCosplay」は、2001年にコスプレファンのための個人サイト「Cure」としてスタート。コスプレの高い人気もあり、急成長した。
 その後、2004年にライブドアが買収、またライブドアがNHN Japanに買収されたことから同社の傘下に入った。「WorldCosplay」は、コスプレの海外人気を背景に2012年に「Cure」の姉妹サイトとして立ち上げられた。さらに2013年にピクシブが受皿子会社であるキュア株式会社を設立、同社がNHN Japanより買収とたびたび運営母体が変わっている。
 
 ピクシブによる買収の際には、イラストコミュニティとして、日本だけでなく海外でも人気の「pixiv」とのシナジー効果も期待されていたが、事業の連携は限定的であった。
 一方で2015年にはサイトのスタートであった国内コスプレファン向けの「Cure」のサービスを終了し、海外ファン向けの「WorldCosplay」と運営を統合した。サイトの成長も限定的だった。今回の事業売却で、コスプレサイト運営事業から離れることになる。

 事業を譲受する株式会社キュアは、スマートフォンでのゲームプレイ動画共有サービス事業のKamcord Japan株式会社の執行役員である川相潤一郎氏が代表取締役を務めている。また今回の事業譲渡価格は、公表されていない。

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