2017年2月18日に国内全国公開となった『劇場版 ソードアート・オンライン -オーディナル・スケール-』の海外興行が、早くも好発進を切っている。2月23日公開のタイ、韓国、24日公開の台湾の週末興行収入で軒並みベスト10にランキングしてきた。
台湾では24日の週末3日間では第3位につけ、翌週も3位維持して2週連続ベスト3と好調だ。またタイでは初週末4位、2週目でも5位となった。韓国でも初週末で第10位だった。
『劇場版 ソードアート・オンライン』では、作品の国内外同時展開が目指されている。アジアの主要国では日本とほぼ同時、あるいは一週間後の劇場公開が実現している。米国の大作映画ではよくみられる、国内と海外の同時期の公開を日本アニメで試みている。作品への関心が高いなかでのいち早い展開が、今回の結果につながっていると見られる。
今後は、米国やオーストラリア、ドイツなどの公開も続く。こちらの成果も期待がかかる。
また今回なかでも目を惹くのが、メキシコでの試みだ。アジア圏以外では最も早い3月4日から地元Contenido CinépolisとKEM Mediaの配給で全国90館での公開を実現している。初週末3日間の興行収入は365万ペソ、日本円で2100万円を超えた。週末興行収入ランキングの9位につけるスマッシュヒットになった。
ハリウッドの大作映画が強さを発揮する北米は、日本映画の興行がとりわけ難しい地域で、日本のアニメ映画の上映は限定的だ。独自の配給・興行網を持つメキシコで、『劇場版 ソードアート・オンライン』がその一角を崩した。これまでもメキシコでの日本アニメのヒットはあるが、深夜アニメ発の劇場作品が興行ランキングのトップ10に入ったのは快挙だ。メキシコにおける新たな動きと言っていいだろう。