「Infini-T Force」2018年2月公開 デジタル・フロンティア制作でTVアニメ、そして劇場へ

「Infini-T Force」

 老舗のアニメスタジオであるタツノコプロが設立55周年を記念した大型作品を2017年10月に世に送り出す。同社を代表する4大ヒーロー「ガッチャマン」、「テッカマン」、「ポリマー」、「キャシャーン」が結集するプロジェクト『Infini-T Force(インフィニティ フォース)』である。2017年10月より日本テレビ他でテレビ放送を開始する。
 今年3月にAnimeJapan 2017でのプロジェクト発表時から話題を集めてきた本作が、さらなるサプライズを運んできた。8月24日に都内汐留・日本テレビで開催された本作のトークイベントで、2018年2月に『劇場版Infini-T Force(仮)』を松竹配給にて公開することが明らかにされた。テレビシリーズに引き続き、4大ヒーローがスクリーンで活躍することになる。

 さらにテレビシリーズはテレビ放送に一週間先駆けて、映像配信プラットフォームのHuluで先行配信することも決定した。
 Huluではプラットフォーム内に、新たに「タツノコプロ チャンネル」を開設する。傑作として知られてきた『科学忍者隊ガッチャマン』、『宇宙の騎士テッカマン』、『破裏拳ポリマー』、『新造人間キャシャーン』などタツノコプロのアニメを多数配信する。映像配信を連動させることで、『Infini-T Force』とタツノコキャラクターの認知度と人気を相乗的に盛り上げる。
 ネットでの配信先行、そこからテレビ放送、さらに劇場上映と、現在広がるアニメの新たなウィンドウ戦略を積極的に取り入れる。古くて新しいタツノコプロと日本テレビの挑戦となる。

 さらに今回注目したいのが、アニメーション制作のデジタル・フロンティアである。『デスノート Light up the NEW world』や『アイアムアヒーロー』などの実写映画、ゲームムービーなどを手がけ日本を代表するCGプロダクションだが、アニメ作品でもその映像は定評がある。『バケモノの子』や『おおかみこどもの雨と雪』のCGパートなどを手掛けた。
 なかでもデジタル・フロンティアが得意とするのは、モーションキャプチャからフォトリアルなCGの動きを作りだすことだ。『鉄拳 ブラッド・ベンジェンス 3D』、『biohazard DAMNATION』を経て、2016年秋に劇場公開された『GANTZ:O』で圧倒的な評価を勝ち取った。『Infini-T Force』でも、そうした技術が多用されそうだ。かねてよりテレビアニメシリーズ進出を窺っていたデジタル・フロンティアにとっては悲願が叶ったと言えそうだ。

 そして監督は『PSYCHO-PASS 2』シリーズディレクターで頭角を現した鈴木清崇、シリーズ構成にを『スイートプリキュア♪』の大野敏哉、キャラクター原案はマンガ家で『天上天下』などの大暮維人、ヒーローデザイン原案には『TIGER&BUNNY』のさとうけいいち、スーツ・メカニックデザインは『GATCHAMAN CROWDS』などの中北晃二と豪華スタッフが並ぶ。その名前からも、本作への力の入れようが伝わってくる。
2017年秋シーズン、注目の一冊になりそうだ。

『Infini-T Force(インフィニティ フォース)』
http://www.infini-tforce.com

関連記事

アーカイブ

カテゴリー

ピックアップ記事

  1. 第2回新潟国際アニメーション映画祭
     今年3月に初開催されて話題を呼んだ新潟国際アニメーション映画祭が、2024年3月に第2回を迎える。…
  2. 『いきものさん』© 和田淳・ニューディアー/東映アニメーション
    『いきものさん』の製作で多くの人が驚いたのは、東映アニメーションがそれを担当することだろう。世界的な…
  3. MIFA東京都ブース2023
     東京都がこの10月、11月に、アニメーション分野で海外進出を目指す企業や個人事業主に向けた連続セミ…
ページ上部へ戻る