国内大手の映画興行チェーンである東宝シネマズは、東京・港区のシネマメディアージュと福岡・中央区のTOHOシネマズ 天神・本館の併せて19スクリーンを2017年3月末までに閉館する。シネマメディアージュは2月23日に営業を終了、TOHOシネマズ 天神・本館は3月31日が最終営業部となる。
メディアージュは2004年4月に東京・お台場地区にオープンした13スクリーン3034席の大型店、都内のシネマコンプレックの先駆けとして活躍してきた。近年はユナイテッド・シネマ豊洲やT・ジョイPRINCE品川などのシネコンが出来るなど競争が激化していた。
さらにTOHOシネマズ自身が2017年中にTOHOシネマズ上野、2018年にTOHOシネマズ日比谷の開業を予定する。これに合わせた都内営業拠点の再編と見られる。
一方、TOHOシネマズ 天神は、これまで本館6スクリーン、1035席とソラリア館3スクリーン、438 席で運営をしてきた。今回の閉館は、本館を収容する天神東宝ビルの所有者がビル建替えを検討しているためである。ソラリア館は引き続き営業する。
TOHOシネマズは福岡県内に福津、直方のふたつのサイトを持っている。しかし、福岡市にはシネマズ 天神 ソラリア館の3スクリーンのみとなる。市内にはユナイテッド・シネマキャナルシティ13の13スクリーン、2011年にオープンしたT・ジョイ博多の11スクリーンがある。さらに2018年にはホークスタウンに建設される大型商業施設「MARK IS」にユナイテッド・シネマ福岡がオープンする予定だ。ライバル企業に対して劣勢を強いられそうだ。