米国アカデミー賞VFX部門 10作品に絞り込み「ローグワン」や「ファンタビ」、ライカ新作も

第89回米国アカデミー賞長編アニメーション部門

米国の映画芸術科学アカデミーは、第89回アカデミー賞VFX部門(視覚効果賞)の候補を10本まで絞り込んだ。2016年12月16日、そのショートリストが公開された。
米国アカデミーでは最優秀賞を決める候補作(ノミネート)を選出するにあたり、いくつかの部門ではさらにその前の段階で審査対象作品を絞り込む。短編アニメーション賞や外国映画賞、ドキュメンタリー賞など専門性の高いジャンルが多い。審査委員が全ての作品を観たうえで投票できるように促す。

VFX部門もそのひとつで、今回はアカデミーの視覚効果委員会が、まず審査するべき10作品として選出した。視覚効果委員会は各作品から10分間の映像を抜き出した上映会を開催、そのうえで審査員が投票でノミネート作品を決定する。
賞の特徴を反映して、毎年、VFX部門には、巨額の予算を注ぎ込んだSF大作、ファンタジー大作が並ぶが、2016年も同様になった。12月第3週に公開になったばかりの『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』やハリー・ポッターシリーズからスピンオフした『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』などの話題作がある。『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』や『ドクター・ストレンジ』といったアメコミ原作のヒーロー映画も健在だ。

今回注目されるのは、ストップモーション・アニメーションの名門ライカの最新作『Kubo and the Two Strings』がリストに挙がったことだ。アニメーションとVFXは近しい関係にあるが、これまではVFXは実写を対象にし、アニメーションと住み分けていた。
『Kubo and the Two Strings』は人形を使った部分はアニメーションで制作し、さらにVFXを大胆に導入することで映像を引き立てる。ストップモーションならではと言える。
一方、1967年のアニメーション映画の傑作で知られる『ジャングル・ブック』は、ディズニー自身が実写でリメイクした作品だ。主人公の少年以外の動物たちは全てCGアニメーションで描かれたことが話題を呼んだ。アニメーションと実写の表現の融合も感じさせる。

アカデミー賞VFX部門は、他の部門と同様、2017年1月24日にノミネート作品を発表する。さらに2月26日には、ハリウッドのドルビシアターで開催される授賞式の会場で、最優秀賞が決定する。

第89回米国アカデミー賞 http://www.oscars.org/oscars

[VFX部門のショートリスト 10作品]

『メッセージ』
『BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント』
『シビル・ウォー キャプテン・アメリカ』
『ディープウォーター・ホライズン』
『ドクター・ストレンジ』
『ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅』
『ジャングル・ブック』
『Kubo and the Two Strings』
『Passengers』
『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』

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