日本では2021年3月8日に全国公開、興行収入で102億円を超えた『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が、今冬に北米でも上映されることになった。米国の映画配給会社GKIDSはイベント興行上映のFathomと協力し、2022年12月6日、8日、11日の3日間、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』を全国規模で上映する。
現地でのタイトルは『EVANGELION:3.0+1.01 THRICE UPON A TIME』となる。チケット販売開始は11月2日から、スクリーン数は明らかになっていないが11月30日にはIMAXシアターの上映も予定する。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は公開時期が世界的な新型コロナ禍の流行と重なった。海外では劇場営業が大幅に制限されているなかで2021年8月に海外での劇場公開をすることなく、Amazon ・プライムビデオでの独占配信をした。しかも定額課金の見放題で視聴可能と映像業界を驚かせる大胆な取り組みであった。
これまで北米での上映がなく、初のスクリーンでの登場になる。北米以外でも、この夏からオーストラリア、ニュージーランド、韓国、香港などですでに劇場上映されている。
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の上映が3日間限定であることは、国内のファンには残念に思われそうだが、すでに配信で広く視聴されているなかでの劇場上映はむしろ異例であろう。本作を劇場でも見てみたい熱心なファンの需要があると見込んでいることになる。GKIDSでは、すでにビデオソフト化権も獲得しており、今後はDVDやブルーレイの英語版も手がけることになりそうだ。
日本の劇場アニメの北米上映は以前に比べて、拡大傾向にある。直近では『劇場版 呪術廻戦 0』や『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』が大きなヒットになった。期間は限られるが、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の行方も注目される。この秋から冬にかけては、12月4日からこちらはクランチロール配給で『ONPICE FILM RED』の公開も予定されている。