サウジアラビアのマンガプロダクションズと東映アニメーションが共同制作したアニメシリーズ『アサティール』の第2弾がこのほど完成した。本作が『アサティール2 未来の昔ばなし』として、2024年秋から日本でも地上波テレビ放送されることが決まった。
前作『アサティール 未来の昔ばなし』は、サウジアラビアが本格的に取り組んだシリーズアニメーションとして大きな注目を浴びた。番組は2020年に公開され世界40以上の配信プラットフォームで放送、その視聴回数は1億回を超えたと言う。
そんな成功から第2弾が実現した。前作は東映アニメーションとサウジアラビアのスタッフが共に制作に参加したことが話題を呼んだが、今回も国境を越えて両国のスタッフが協力する。
また今回は物語の舞台が、今から少し未来のサウジアラビアに移るのが特徴だ。サウジアラビアが現在、紅海に面した西海岸で開発中の未来都市NEOMにある海上都市住む家族の話になる。
未来のサウジアラビアの生活を描く一方で、主人公たちのお婆ちゃんが語るのはアラビアの昔話であるのがポイントだ。伝統と新しさが同時に描かれる。日本の放送では、サウジアラビアに古くから伝わる物語の中から日本でも楽しめるエピソードを厳選する。
プロジェクトに携わるマンガプロダクションズは、サウジアラビアのリヤドに拠点を持つエンタテイメント企業である。サウジアラビアの皇太子が設立したミスク財団の子会社で、アニメやマンガ・ゲーム事業を中心に展開する。エンタテイメント立国を目指すサウジアラビアの戦略会社との位置になっている。
アニメーション製作はそのなかでも注目プロジェクトになる。日本最大のアニメ制作会社と協力することで、サウジアラビアへのアニメーション制作技術の導入も目指している。