テレビ朝日が土曜日夜に新アニメ枠「IMAnimation」 10月から「ブルーロック」第2期でスタート

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 地上波放送キー局のひとつテレビ朝日が、2024年10月から新たなアニメ放送枠をスタートする。土曜日夜23時30分からの30分放送枠で、「IMAnimation」のタイトルでブランディングされる。第1弾は映画『劇場版ブルーロック EPISODE 凪』のヒットも記憶に新しい『ブルーロック』の第2期だ。
 テレビ朝日によれば、「IMAnimation」の名称は「今(イマ)見たい!・今(イマ)見るべき!」 「イマジネーション豊かな」な作品に由来する。『ブルーロック』以後も、2025年1月から第2弾として奥嶋ひろまさが「別冊少年チャンピオン」に連載中のマンガを原作とした『ババンババンバンバンパイア』が決まっている。

 テレビ朝日は2020年4月から、やはり土曜日深夜にアニメ放送枠「NUMAnimation」を放送している。それまでテレビ朝日が弱いとされていたヤングアダルト向けのアニメの強化を目指したものだ。
 2022年1月からは自社幹事作品の『リーマンズクラブ』が登場、また2022年10月からの『ブルーロック』は大きなヒットになるなど成果もでている。
 一方で、深夜25時30分からの放送は、一般的な視聴者には届きにくい時間でもある。「IMAnimation」の特徴は同じ夜ではあるが、週末の23時半からのより多くの視聴者がいる時間帯に置かれたことだ。第1弾がキラータイトルの『ブルーロック』であることも、期待の大きさが窺われる。同時に『ブルーロック』の人気をさらに一般層に広げたいとの狙いもあるだろう。
 また第2弾の『ババンババンバンバンパイア』は、テレビ朝日はテレビアニメシリーズの幹事だけでなく、同時展開する実写映画でも幹事を務める。こちらも勝負作だ。「IMAnimation」がテレビ朝日の新しいアニメ戦略の軸になっていることが分かる。

 地上放送局がアニメ事業を展開するなかで、放送局ならの強みとして自局アニメ放送枠を積極的に活用する動きが広がりつつある。
 これまでヤングアダルト向けのアニメは、「深夜アニメ」と呼ばれる深夜24時過ぎの深い時間帯で放送されることが多かった。しかし最近は同じ夜帯でも、より視聴者の多い時間帯を選ぶことが増えている。
 日本テレビ放送網は2023年秋より金曜日23時から、「金曜ロードショー」のすぐ後の時間を「FRIDAY ANIME NIGHT」としてアニメ枠とした。第1弾『葬送のフリーレン』は大型ヒットになっている。
 テレビ東京も22年4月より土曜日23時から『SPY×FAMILY』を放送、その後もアニメの有力タイトルをこの枠で放送を続けている。ブランディングはされていないが、実質アニメ枠だ。フジテレビは『鬼滅の刃 無限列車編/遊郭編』(2021年10月~22年2月)、『鬼滅の刃 刀鍛冶の里編』(2023年4月~6月)をいずれも26局ネットで日曜日の23時15分から放送した。
 一般層にアニメが広がる中で、週末夜の時間帯にアニメを投入するケースが増えている。放送されるのは自局も出資する作品も多く、自局作品のプロモーションも兼ねていると見てよさそうだ。

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