東京都の2023年度「東京アニメピッチグランプリ」が2月に実施され、最優秀賞と優秀賞各作品が決定した。最優秀賞は東京渋谷区のアーチ株式会社が企画する『目覚めのアウロラ ~虹の森に咲くきみと~』、優秀賞は『マンガガールズ』(大門嵩)、『Muguet』 (StudioGOONEYS)、『Seven Old Knights』(S.o.K)の3作品。
最優秀賞には賞金100万円、優秀賞各50万円が与えられた。また受賞者は、東京都の支援により2024年6月にフランス・アヌシーで開催される映画祭併催国際見本市MIFAに出展し、現地での英語ピッチや商談に挑むことになる。
アニメピッチグランプリは、東京でアニメーション制作をする企業や事業者の海外進出をサポートするとして毎年実施されている。事業者向けのセミナーやワークショップのほか、新作アニメーション企画のピッチコンテストを行う。コンテスト上位者に海外ビジネスの機会を提供することで、都内アニメーション事業者の幅広い海外ビジネス展開を創出している。
これまで出展された作品からは実際に商業化が実現したものもあるほか、参加者の中から海外事業者とのビジネスに進んだものもいる。毎年、MIFAで行われるピッチは、アヌシー現地でもお馴染みの存在だ。
2023年度のピッチグランプリにも、様々な作品がエントリーされた。最優秀賞作品となった『目覚めのアウロラ ~虹の森に咲くきみと~』はアーチがプロデュース、『翠星のガルガンティア』や『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星』などの村田和也氏が監督・原案で制作を目指すものだ。天と地に分かたれた未来の世界を舞台にした二人の少年と少女の冒険ストーリーだ。
『マンガガールズ』は大門嵩氏が監督した短編がもとになっており、同作は国内外の映画祭でいくつもの受賞を重ねるなど高い評価を得ている。『Muguet』はStudioGOONEYSによるファンタジーで「世界のどこかにある命の木」をテーマにする。『Seven Old Knights』はアニメスタジオのS.o.Kが制作、原作・監督・シリーズ構成/脚本を益山貴司氏が担当する。
東京アニメピッチグランプリ
https://anime-tokyo.com/program/#grandprix
【最優秀賞作品】
『目覚めのアウロラ ~虹の森に咲くきみと~』 (アーチ)
【優秀賞作品】
・『マンガガールズ』 (大門嵩)
・『Muguet』 (StudioGOONEYS)
・『Seven Old Knights』 (S.o.K)
*写真は昨年のMIFAの様子