東京アニメアワードフェスティバル実行委員会と一般社団法人 日本動画協会は、2024年3月に開催される東京アニメアワードフェスティバル2024(TAAF2024)に合せ、今年度のアニメ功労部門の顕彰者を発表した。今回の顕彰者は7名1企業、長年アニメ制作に携わってきたスタッフやプロデューサー、さらに業界に不可欠な機器を生み出した会社まで広い分野にまたがった。
顕彰者はプロデューサーの加藤俊三氏、マンガ家でいくつもの人気アニメの原作者となった鳥山明氏、脚本家の富田祐弘氏、監督の髙橋良輔氏、アニメーターの関修一氏、作曲家の大野雄二氏、声優の古川登志夫氏。またセル画アニメ時代に活躍したトレスマシンの設計・製作をした企業のデュプロシステムと代表取締役の山本力氏も選出されている。
加藤俊三氏は1970年代に東京ムービーに入社、その後東京ムービー新社やトムス・エンタテインメント、創通などの代表取締役社長も歴任、プロデューサー・経営者としてアニメ業界で活躍してきた。鳥山明氏は世界的な大ヒットアニメ『ドラゴンボール』の原作者として知られる。
富田祐弘氏は1970年代に脚本家としてデビュー、多くのアニメ作品を手がけてきた。『伝説巨神イデオン』やマクロスシリーズなどが代表作。髙橋良輔氏はロボットアニメの第一人者、長年シリーズを描いてきた。
関修一氏は日本アニメーションの世界名作劇場などで活躍、広く愛されるキャラクターを多く生み出した。大野雄二氏はジャンルを超えた音楽活動で知られるが、『ルパン三世』の作曲家が有名だ。古川登志夫氏は1970年代より多くの作品で声優としてキャラクターの声を担当、『うる星やつら』の諸星あたる、『機動戦士ガンダム』のカイ・シデンなどの代表作がある
デュプロシステムは、動画担当が描いた絵をセル画に転写するトレスマシンの開発が業績として評価された。1968年に販売開始した国産のトレスマシンは、日本のセルアニメ制作で広く使用され、セルアニメの発展に大きく寄与している。
東京アニメアワードフェスティバルは、2014年に東京国際アニメフェアのアワード部門を継承するかたちでスタートして次回で11年目を迎える。国内商業アニメーションを中心に顕彰する「アニメーション オブ ザ イヤー」、「国際コンペティション部門」、「アニメ功労部門」の3つのアワードから構成される。
功労部門は2005年の東京国際アニメフェアでの特別功労賞が第1回で、これまでおよそ200名・団体を顕彰してきた。2024年で20回目となる。
東京アニメアワードフェスティバルでは、毎回、顕彰者の功績を紹介する特別展示や上映などの特別プログラムを実施している。今年も関連企画が期待出来そうだ。
東京アニメアワードフェスティバル2024
https://animefestival.jp/ja/
[アニメ功労部門顕彰者]
・加藤俊三 (プロデューサー)
・鳥山明 (原作者)
・富田祐弘 (脚本家)
・髙橋良輔 (監督)
・関修一 (アニメーター)
・大野雄二 (作曲家・ミュージシャン)
・古川登志夫 (声優)
・デュプロシステム株式会社・山本力