東京アニメアワードフェスのアニメ功労部門、2023年度顕彰者7名を決定

東京アニメアワードフェスティバル アニメ功労部門顕彰者

 東京アニメアワードフェスティバル実行委員会と日本動画協会は、毎年東京アニメアワードフェスティバルの開催に合わせて選出するアニメ功労部門の顕彰者7名を発表した。アニメ功労部門は、長年にわたりアニメ産業と文化の発展に貢献した人物を顕彰する目的で毎年実施されている。
 2023年はプロデューサーの原徹氏、脚本家の浦沢義雄氏、アニメーターの金山明博氏、メカニカルデザイナー宮武一貴氏、撮影監督の八巻磐氏、音響効果の倉橋静男氏、声優の清川元夢氏らを選出している。いずれもそれぞれの分野で高い実績を残し第一人者とされている。

[2023年度 東京アニメアワードフェスティバル アニメ功労部門顕彰者]

■ 原徹 (プロデューサー)
■ 浦沢義雄 (脚本家)
■ 金山明博 (アニメーター)
■ 宮武一貴 (メカニカルデザイナー)
■ 八巻磐 (撮影監督・プロデューサー)
■ 倉橋静男 (音響効果)
■ 清川元夢 (声優)

 原徹氏は東映動画の出身で独立してアニメーション制作会社トップクラフトを設立したプロデューサー。日米合作の『ラストユニコン』や『ホビットの冒険』は、現在でも海外で広く知られる傑作だ。その後、トップクラフトは『風の谷のナウシカ』を制作、原氏はスタジオジブリの設立にも加わる。
 浦沢義雄氏は『ルパン三世』や『忍たま乱太郎』の脚本で知られる。ぴえろの制作作品に数多く参加している。
 『あしたのジョー』『超電磁ロボ コン・バトラーV』などにおいて才気溢れる作画で活躍したアニメーターが、金山明博氏。アニメ創世期から現在まで長年活動を続ける。
 国内のメカニカルデザイナーを代表する宮武一貴氏は『宇宙戦艦ヤマト』、『超時空要塞マクロス』、『聖戦士ダンバイン』などで活躍した。メカニカルデザイナーの仕事を確立したひとりである。
 八巻磐氏は『ジャングル大帝』、『火の鳥』、『幻魔大戦』など撮影監督として知られる。緻密な映像と確かな技術が特徴だ。
『AKIRA』、『ルパン三世 カリオストロの城』、『カウボーイビバップ』などの音響効果で実績を築きあげた倉橋静男氏、演技派として名高い声優・清川元夢氏と受賞者には、第一人者が並ぶ。

 東京アニメアワードフェスティバルは、2014年に初開催、次回で10回目を迎える。2023年は3月10日から3月13日まで、東京・池袋にて開催される。イベントはコンペティション部門、アニメ オブ ザ イヤー部門、アニメ功労部門などから構成されている。このうちアニメ功労部門は東京国際アニメフェアより引き継がれ、今回で19回目。
 東京アニメアワードフェスティバルでは期間中に授賞式を開催するほか、顕彰者の功績を紹介する特別展示や特別プログラムも予定する。その功績を多角的に紹介する。

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