人材関連や情報事業のリクルートホールディングスは、新規事業開発部門Media Technology Lab.が運営するアニメのレビューサイト「アニプラ」のサービス提供を12月9日に終了した。過去に掲載された記事は全て非公開とした。
リクルートホールディングスは、提供記事の実態調査をしたところサイトのコンテンツに著作権侵害があることが判明したと、理由を説明する。
また、リクルートホールディングス自社サイトでも、「一部サービスの非公開化のお知らせ」として、告知をしている。
Media Technology Lab.が運営する4つのサイトの記事を非公開とした。「アニプラ」のほかは、スケジュール管理サービスの「調整さんメディア」、エンタメカルチャーの発見を掲げた「kulture」、健康管理情報の「RecCafe」である。
非公開の理由は、いずれも著作権の侵害及びその可能性があることが判明したためとしている。しかし、「アニプラ」のみは著作権の侵害があったとして、非公開だけでなく、サービスの終了とした。
今回のリクルートホールディングスの提供記事の実態調査は、DeNAの健康情報サイトの「WELQ」に端を発した、まとめサイトや情報サービスサイトの不適切な情報掲載問題に対応したものとみられる。「WELQ」を含めて10媒体の非公開に追い込まれたDeNAは、不適切な記事内容のほか、記事の盗用や著作権侵害の可能性も指摘されていた。
これによりサイバーエージェントやヤフーといった大手IT企業でも、記事内容の確認などを理由にまとめ情報サイトの非公開を実施している。
そうしたなかで「アニプラ」が、いち早くサービスの停止に踏み切ったのは、未許諾のアニメの画像が多数掲載されていたためと見られる。事実・出来事といったテキストで報じられるニュースは、著作権侵害の判断が難しい。しかし、画像や映像の無断使用による権利侵害は判断しやすいからだ。
「アニプラ」は2014年にスマホアプリとウェブのふたつのかたちでサービスを開始した。アニメファンの投稿により、アニメをカテゴリ別、放送日別にランキング化するのが特徴で、人気が高いアニメを知ることが出来ることを特徴として挙げていた。