札幌市は2024年3月に札幌にゆかりのある2人のマンガの巨匠にスポットを当てた「『あさきゆめみし』×『日出処の天子』展 –大和和紀×山岸凉子 札幌同期二人展–」を開催する。
大和和紀と山岸凉子は共に札幌出身で1960年代にデビュー、それぞれ数々のヒット作と共に長年マンガ界で活躍している。今回は代表作『あさきゆめみし』(大和和紀)と『日出処の天子』(山岸凉子)にスポットを当てた展示とする。会期は2024年3月9日から24日まで、札幌市中央区大通東の東1丁目劇場を会場となる。
期間中は二人が登壇するトークイベントも実施、オリジナルグッズの販売も予定する。開催までまだ時間はあるが、ファンからの関心は高くなりそうだ。
昨今、著名な漫画家の企画展は少なくないが、大物2人が並んでの“二人展”は珍しい趣向だ。–実は大和和紀と山岸凉子は、マンガ家をデビューする以前の高校時代から札幌で交流するなど長年の友人でもある。
また今回の企画展は、札幌市が取り組む「ポップカルチャーを活用した事業」の取り組みの一環ともなっている。大和和紀氏は、「北海道マンガミュージアム構想」の発起人代表、山岸凉子氏は副代表を務めている。「北海道マンガミュージアム構想」は、北海道にマンガ文化の拠点となるマンガミュージアムを設立しようというもので2人を中心に北海道に縁のあるマンガ家29名(発起人18名+賛同者11名)が参加している。
北海道は大和和紀や山岸凉子だけでなく、『ルパン三世』のモンキー・パンチ、『鋼の錬金術師』の荒川弘、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の安彦良和、『グラッパー刃牙』の板垣恵介など有名マンガ家を多数輩出している。マンガミュージアムは、そうした北海道ゆかりのマンガ家の作品を集めた文化施設を目指す。
構想は企画段階ではあるが、札幌市では「図書(マンガ)を核としたライブラリー、ミュージアムおよびビジネスの展開に関する可能性調査」をすでに実施している。今年6月には地元・北海道新聞は、札幌市が文化振興や国内外の観光客誘致につなげることを目的に「マンガミュージアム」の設立を検討しているとも報じている。今後の動きも気になるところだ。
『あさきゆめみし』×『日出処の天子』展 -大和和紀×山岸凉子 札幌同期二人展-
2024 年 3 月 9 日(土)~3 月 24 日(日)
会場: 東1丁目劇場(札幌市中央区大通東1丁目)
『あさきゆめみし』×『日出処の天子』展