デジタルコンテンツ企画・制作のカヤックが、2022年7月12日付で3DCG制作スタジオ「カヤックポラリス」を北海道札幌市に設立した。3DCG制作のほか、メタバースからアニメまでのデジタルアニメーション映像の一貫した制作体制も構築するという。
カヤックグループは、これまでゲームや広告分野で多くの映像やコンテンツを企画・制作してきた。現在は次の重点投資分野として、3DCGアニメやメタバースを掲げている。中でもメタバースでは、2022年2月にメタバース専門部隊を社内に作り、「傷物語 VR」や「からかい上手の高木さん VR」、「SAO VR」など数々の作品でも実績を残している。これまで培ってきた開発力、技術力をカヤックポラリスでも活かし、これらの分野をさらに強化する構えだ。
本社が置かれる札幌は、かねてからデジタルテクノロジーの活用による文化・クリエイティブ産業の振興に力を入れている。IT関連の教育機関も集積しており、IT人材も多い。こうした環境を活用すべく、札幌市を選んだ。
代表取締役の伊藤暢啓氏は、デジタルアニメスタジオの大手グラフィニカの前代表取締役で、同社で札幌をはじめとする地方スタジオ開設にも尽力した。カヤックアキバスタジオの顧問も務めるが、カヤックポラリスではそうした経験がさらに期待される。
カヤックは1998年に設立、神奈川県鎌倉市に本社を持ちWeb企画・制作からゲーム開発などを広く扱う。東京・秋葉原にはグループ会社のカヤックアキバスタジオを設けている。
アキバスタジオも、ゲーム開発やUnrealEngine/Unityで開発するXR、CGアニメ、Webtoonなど幅広いデジタルエンタテインメントの制作を手がけている。