高知発、賞金最大3千万円のアニメクリエイターアワード&24年4月にイベント開催

高知アニメクリエイターアワード2024

 アニメのクリエイター支援を軸とした文化と産業振興を目指す高知に、ショートアニメーション制作を対象にした大型アワードが誕生する。高知アニメクリエイター聖地プロジェクト実行委員会は、2023年7月31日に「高知アニメクリエイターアワード2024」の開催を発表した。
 高知市春野町で開催された開催発表記者会見には、高知アニメクリエイター聖地プロジェクトの旗振り役となっている高知信用金庫の山崎久留美理事長、高知県、地元のアニメ制作会社スタジオエイトカラーズなどのプロジェクト関係者が登壇した。
 高知アニメクリエイター聖地プロジェクトは、「アニメの未来と高知のミライをつなぐ」を目的に2022年1月に発足した。高知県の産業振興計画の連携事業のひとつとして取り組まれており、これまでにアニメスタッフや地元スタジオの育成・新興など幅広いかたちでプロジェックトを実施している。「高知アニメクリエイターアワード」は、これらの事業の中心のひとつになる。
 「新しいクリエイターの才能発掘を目的とし、クリエイターの交流を後押しするもの」と山崎理事長はアワードの目的や意気込みを語った。
 
 アワードは、クリエイターの発掘と育成に重点を置いている。まず全国から個人または団体が制作したシュートアニメーションを募集する。クリエイター審査員がノミネート作品を選考し、さらに特別審査員とアニメファンの投票によってグランプリ、準グランプリ、審査員特別賞などを決定する。2024年4月に県内で開催予定の「高知アニメクリエイター祭」と併せて授賞式が実施される。

 今回の目玉となるのが賞金総額の大きさだ。最大3000万円と発表されたが、この賞金は受賞者が新たに制作するアニメの制作をバックアップすることを目的にする。2025年の第2回「高知アニメクリエイターアワード」で発表することを念頭に、制作計画を見ながらサポートする仕組みを設けた。
 個人、チーム、学校やサークル単位での応募も可能、ただし法人からの応募は出来ない。また制作技法は手描き、セルルック、3DCGなどを問わない。またすでに受賞歴のある作品、二次創作は応募から除外される。

 授賞式と同時開催される「高知アニメクリエイター祭」も、大きなイベントだ。アニメのクリエイターと企業・団体が交流する場を目指したものだ。
 開催は2024年4月19日(金)、20日(土)、21日(日)の3日間を予定、それぞれカンファレンス懇親会、アワード授賞式・クリエイター交流イベント、アニメファンイベントで構成する。ファンイベントではコスプレパレードやライブイベントも予定している。多彩なプログラムと幅広い層が参加する高知の新たな名物になりそうだ。

高知アニメクリエイターアワード2024

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