東宝が国際事業の新会社設立、TOHOインターナショナルも傘下に

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 映画大手の東宝が、国際事業の積極展開を目指して新しい体制を着々と構築している。2023年7月13日、新会社TOHO Global 株式会社を7月20日付で設立すると発表した。資本金は1000万円、全株式を東宝が保有する。
 東宝の現事業のうち国際部の事業を分割、TOHO Globalが承継する。いわば国際部門がスピンオフのかたちで分社化するかたちになる。グループの海外拠点の統括、映像コンテンツのIPの海外展開が主要事業になる。海外事業の主要な子会社のうち国際東宝(Toho International,inc)の株式保有も、東宝からTOHO Globalに移管される。

 今回の国際事業の再編は、同社の中長期戦略「TOHO VISION 2032 東宝グループ 経営戦略」に基づくものである。このなかで東宝は「企画&IP」、「アニメーション」、「デジタル」、「海外」を成長戦略の中核としていてあげている。
 2022年10月の組織再編では、このうちアニメーション事業を統括するアニメ本部を立ち上げ、デジタルではデジタル・コンテンツ営業部をエンタテイメントユニットの直轄部署にしている。組織体制からも重点部門であることが示されていた。

 さらに今回は国際事業でも、よりフレキシブルで機動性のある組織を目指す。東宝ではTOHO Global に国際事業を集約し、海外事業拠点を統括させることでグループのIPの海外でのプレゼンスの拡大局面を活かすことが出来るとしている。
 映画業界は最近までは国内製作・配給・興行が中心で、典型的な内需型産業とみられてきた。しかし近年は日本のキャラクター、アニメ、ゲームを中心に海外ビジネスが拡張している。アニメライツの輸出や日本のキャラクター、ゲームをベースにした共同製作も始まっている。TOHO Globalの子会社となるToho Internationalhalは2019年には大幅な資本増強を実施し、いっきに事業を拡大している。

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