国内音楽大手のエイベックスは、中国の配信プラットフォームのビリビリ(bilibili)にてJ-POP約3300曲のミュージック・ビデオを配信する。エイベックスは2020年12月に香港法人のAvex Hong Kong Limitedを通じ、ビリビリを運営する上海寛娯数碼科技有限公司とミュージック・ビデオのライセンス契約を締結。このほど配信がスタートした。
ビリビリが日本の大手音楽レーベルと大規模なライセンス締結をするのは今回が初となる。配信開始にあたっては特設サイトを用意するなど、プロモーションに力を入れている。
ビリビリは2010年頃に設立され、ユーザーによる動画投稿やアニメ配信で急成長した中国のプラットフォームだ。現在は幅広いジャンルをカバーし、中国国内の配信プラットフォームの大手の一角を占めている。月間アクティブユーザーは約2億人、有料ユーザー1500万人を抱える。特に若い世代から人気が高いのが特徴だ。
エイベックスの保有する楽曲は、若者に人気のJ-POP、人気アニメと連動した楽曲も多い。ラインアップ、そして3300本ものボリュームは、ビリビリにとって魅力が高いものであろう。
エイベックスは、エンタテイメントでの海外展開を戦略テーマのひとつに掲げている。中国はなかでも力をいれる市場である。これまでも中国アーティストの開発や中国の大手プラットフォーマーとの契約やパートナー体制づくりを続けてきた。
音楽配信では、中国大手音楽配信のNetEase Cloud MusicやMigu Musicともライセンス契約を締結している。今回もそうした取り組みのひとつになるが、若者に馴染み深いミュージック・ビデオとしたのが特徴である。
ビリビリ特設ページ
https://www.bilibili.com/blackboard/topic/bilibili_avex.html