連載マンガの同時展開も、講談社が米国向けに新配信プラットフォーム開始

K MANGA

 講談社は2023年5月10日に米国ファンに向けた自社マンガプラットフォーム「K MANGA」をスタートさせる。「K MANGA」は自社で取り扱うマンガをダイレクトに米国ファンに向けて送り出すものだ。既存の作品だけでなく、現在週刊誌、月刊誌で連載中の作品の日米同時展開もする。講談社のマンガ編集部が直接運営することで、迅速に動ける体制を実現した。
 当初はスマートフォン向けアプリからのスタートとなるが、追ってウェブでも展開する予定。米国でより手軽に早く作品にアクセスできるようにすることで、マンガ人気の拡大、そしてより高い収益を目指す。サービス開始に先立って3 月 21 日には、公式Twitterも立ち上がった。

 ここ数年、米国では日本マンガの翻訳出版の売上高が急増している。講談社でも2022年の同社の米国でのマンガ売上げが過去最高を記録したという。
 それでもマンガ分野は、アニメなどに較べると日本国内と海外の同時展開が遅れている。日本で雑誌連載、単行本発売されてから、海外リリースまでのギャップの期間が大きい。それがネット上の海賊版が広がる理由のひとつともされており、収益機会の一部を喪失している。そこで出版元がネットを使った同時展開を手がけることで、こうした課題を乗り越える。

 サービス開始当初だけでも、現在連載中の作品で約70作品、『ブルーロック』や『EDENS ZERO』、『彼女、お借りします』、『黙示録の四騎士』などの最新話が配信される。全体では『進撃の巨人』や『攻殻機動隊』を含む400作品が提供される。
 これらの作品は1日に読める量は限られるが、多くは無料で閲覧が可能だ。米国での作品の認知度拡大を狙った施策だ。
 日本から海外向けに展開するマンガアプリでは、集英社の「MANGA Plus」が大きな成功を収めている。複数言語で日本での連載と同時に海外向けに配信したものだ。それは同社のマンガ作品の人気拡大につながっていると指摘されている。
 「K MANGA」は、こうした成功も参考にしているとみられる。そうなれば今後は米国以外の市場も視野にいれていると見ていいだろう。グローバル化するマンガビジネスの新たな動きに、大きな期待がかかる。

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