今年で47回目を迎えた報知映画賞は、2022年に国内公開された劇場アニメーションの中から最も優れた作品として夏目真悟監督、サイエンスSARUが制作した『劇場版 四畳半タイムマシンブルース』を選んだ。
報知新聞は2022年11月30日、2022年の映画賞レースの先陣を切る報知映画賞の各賞を発表、このうちアニメ作品賞は10本のノミネートの中から『劇場版 四畳半タイムマシンブルース』を決定した。ノミネート作品は他に『鹿の王 ユナと約束の旅』、『アンネ・フランクと旅する日記』、『名探偵コナン ハロウィンの花嫁』、『犬王』、『ONE PIECE FILM RED』、『夏へのトンネル、さよならの出口』、『雨を告げる漂流団地』、『四畳半タイムマシンブルース』、『バッドガイズ』、『すずめの戸締まり』の9本があがっていた。
このほか作品賞・邦画部門は石川慶監督の『ある男』、主演男優賞は『沈黙のパレード』の福山雅治、主演女優賞は『前科者』の有村架純が受賞した。
報知新聞賞は1976年に設立、長い歴史を持つが、アニメ作品賞は近年の劇場公開本数の受け2017年からのスタートと比較的新しい部門だ。これまでに『天気の子』、『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』、『漁港の肉子ちゃん』などが受賞している。
『劇場版 四畳半タイムマシンブルース』は森見登美彦の人気小説を原作、ヨーロッパ企画の上田誠の戯曲『サマータイムマシン・ブルース』がコラボレーションする作品をアニメ化した。四畳半シリーズはこれまで湯浅政明が監督でアニメ化されてきたが、今回は新たに夏目真悟が監督に起用された。脚本は上田誠が務めた。
また本作は配信プラットフォームとのつながりでも注目される。劇場公開に先立って、Disney+でシリーズ作品を配信している。いわゆる配信オリジナル作品の位置づけだ。配信開始後、シリーズ作品を再編集し2022年9月30日より3週間限定公開された。映画賞でこうした作品の受賞は時代の新たな流れを感じさせる。
報知映画賞サイト
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