井上雄彦の人気マンガ『SLAM DUNK』が、アニメ映画化されることになった。2021年1月7日、著者の井上雄彦氏がTwitterにて、メッセージ動画と共に明らかにした。メッセージ動画にはキャラクターなどの映像はなく、手描き調の文字で「SLAM DUNK」のタイトルと「映画になります!」のテキストがシンプルに表現されている。
またこれに合わせて作品の公式サイト、公式ツイッターもオープンした。これらも公開情報は限定されており、今回は制作決定の第一報のため詳細は今後の発表を待つことになる。
『SLAM DUNK』は、1990年から1996年まで「週刊少年ジャンプ」に連載された大ヒット作である。『バガボンド』『リアル』などもまる井上雄彦の初期の代表作である。
高校のバスケ部を舞台に、バスケにかける主人公・桜木花道らの成長を描いた。マンガ単行本はシリーズ累計発行部数1億2000万部以上、2018年には原作マンガも新装再編版が発売されるなどいまなお多くのファンがいる。
さらに海外で人気が高いのも特徴だ。アジア地域を中心に熱狂的なファンが多く、今回のアニメ映画制作決定も大きなニュースとして海外に伝えられている。
一方で、アニメーション制作は、東映アニメーションが担当することは決まっている。同日、東映アニメーションでも『SLAM DUNK』アニメ映画化を発表、「新しいアニメーション映画」を制作中と説明している。
東映アニメのプロジェクト参加は、ファンにとって朗報だろう。1993年から96年まで放送され人気の高かったテレビアニメシリーズは、東映アニメが制作したものだからだ。
映画の長さや本数、形態、どういった映像技術が使われるかは明らかでない。それでも『SLAM DUNK』のアニメ映画プロジェクトは東映アニメーションのビジネス面にもポジティブな影響を与えそうだ。東映アニメの売上高は、『ドラゴンボール』や『ワンピース』、「プリキュア」シリーズの少数の作品に偏重している。グローバルで人気の高い『SLAM DUNK』は、新たな柱のひとつとの期待も高まる。
実際に発表のあった7日、JASDAQ市場に上場する東映アニメの株価は急伸、前日比4.3%高となった。過去半年で株価上昇のスピートをあげていたが、終値で過去最高を更新している。高い期待と共の映画化発表となった。
『SLAM DUNK』 https://slamdunk-movie.jp