エイベックスのアニメ映像事業、減収増益で黒字浮上

ファイナンス決算

 音楽・映像事業のエイベックスは、2022年5月12日に22年3月期通期連結決算を発表した。新型コロナ禍がライブエンタテイメントに大きな影響を与えた前期から業績を大幅に回復させ、連結売上高は984億3700万円と20.7%増となった。また営業利益は25億8200万円、経常利益は23億5100万円と黒字に浮上した。当期純利益は9億1900万円を確保した。
 制限緩和が進んだライヴ・イベント公演数増加や音楽パッケージ販売も好調が売上げの伸びを牽引した。また販促宣伝費や経緯の節減も効果を発揮したとみられる。

 このうちアニメ・映像事業売上高は103億9000万円、前年の120億9500万円より14%の減少、営業利益は2億1900万円の損失から12億5900万円のプラスに転じた。
 売上高の減少は引き続きイベント関連の売り上げが減少したことにある。一方でノンパッケージ部門の利益率が向上したことで、利益が拡大している。

 DVDやBlu‐rayが売り上げの中心となるアニメパッケージ部門の売上高は31億6000万円でほぼ前年並みだ。DVD/Blu‐rayの売上げ枚数は前期の31万8000万枚から26万5000枚に減少したが、平均単価が6825円から8970円に大きく伸びた。
 アニメノンパッケージ部門は、アニメ商品、ライヴ・舞台イベント、声優・アーティストマネジメント、放送·配信権料から構成されている。こちらは72億3000万円で前年比19%のマイナスである。
アニメ·映像事業の期間中の主要作品は『おそ松さん』、『ゾンビランドサガ』、『地球外少年少女』、『マブラヴ オルタネイティヴ』などだった。

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